コーポレートガバナンスに対する取り組み

日本郵船の経営組織

2020年6月29日現在の経営組織

ガバナンス強化のこれまでの歩み

対応項目の凡例

  1. 執行役員制度(旧 経営委員制度)を導入
  2. 経営の透明性の向上
  3. コーポレートガバナンスコード対応
年代 対応項目 内容
2002年 経営委員制度を導入し、業務執行体制を強化
2006年 経営の透明性を高めるため、アドバイザリー・ボードを設置
2008年 アドバイザリー・ボードを廃止し、社外取締役2名を選任
取締役の経営責任を明確にし、経営環境の変化に即応できる体制を構築するため、取締役の任期を2年から1年に短縮
2010年 社外役員4名全員を、国内の金融商品取引所が定める独立役員として届出
2015年

日本版コーポレートガバナンス・コード策定、当社は以下を整備

  • コーポレートガバナンス・ガイドライン
  • 取締役会の規模・バランス・多様性に関する考え方
  • 役員等選任指名方針・手続
  • 社外役員候補者の推薦に関する独立性基準
  • 役員等報酬決定方針・手続
2016年 社外取締役を1名増員し3名に、また取締役の総員数は1名減員し12名に(社内取締役を2名減員)
当社取締役及び経営委員(社外取締役及び監査役を除く)に対し、業績連動型株式報酬を導入
指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置
社外取締役や監査役を含む全役員に取締役会の実効性に係る自己評価の記名式アンケートを実施
2017年 取締役の総員数を1名減員し11名に(社内取締役を1名減員)
筆頭社外取締役を設置(岡本取締役)
取締役会への報告事項の整理等行うとともに、議論のさらなる活性化を図る施策を実行
2018年 公正性の確保、さらなるガバナンス強化向上のため、取締役会の実効性に係る自己評価の集計、分析等に外部機関を起用
取締役の総員数を2名減員し9名に(社内取締役を2名減員)
2019年 取締役の総員数を1名減員8名に(社内取締役を1名減員)
ガバナンス強化委員会を設置
2020年 機動的な意思決定のためのプロセスの見直し、および経営会議の新設
執行体制の明確化のため、経営委員を執行役員に名称変更および、執行役員会の位置付けの変更

機関設計

当社は監査役会設置会社を選択しています。取締役会は独立性の高い社外取締役3名を含む8名で、監査役会は独立性の高い社外監査役2名を含む4名で構成しています。

取締役会と業務執行の体制

当社は、激変する事業環境への迅速かつ的確な対応のため、経営の透明性と効率性とともに、取締役会による意思決定と監督の一層の充実を図り、適切な経営体制の構築に努めています。取締役会の多様性と専門性を確保し、実質的な議論をより活発に深化させることを念頭に、当社は8名の取締役を選任し、うち3名は独立性基準に則った社外取締役としています。これは、海運・物流を中核としてグローバルに展開する当社グループの事業に精通する十分な数の社内取締役と、企業経営に資する高い専門的知見を有し取締役会の監督機能の一層の充実を図りうる一定数の独立社外取締役により構成するのが適当であるとの考えに基づいています。

独立社外取締役は、取締役会や筆頭社外取締役を委員長とする指名・報酬諮問委員会のほか、監査役との意見交換や内部統制関連のガバナンス強化委員会等の重要会議に出席します。また、取締役会において議案の実質的な議論と審議を図れるよう、独立社外取締役に対する議案の事前説明を行うとともに、役員懇談会(※)での情報共有や意見交換を行っています。

また、当社は執行役員制度を導入しています。執行役員は、取締役兼務と国内外グループ会社の役員を含む28名となり、取締役会の決議事項等の事前審議や委任された権限の範囲での迅速な意思決定など、取締役会の決議と監督の下に業務を執行しています。さらに、より機動的かつ実質的な意思決定を行うため、2020年4月に業務執行取締役と本部長である執行役員等で構成される経営会議が設置され、取締役会付議事項などの重要な業務執行につき審議することとしました。

  • 役員懇談会
    取締役、監査役、本部長で構成し、中長期的な経営課題に関する意見交換を行うため、定例取締役会後に開催

指名・報酬諮問委員会

コーポレートガバナンスのさらなる充実と取締役会機能の透明性確保のため、当社は筆頭社外取締役が委員長となり社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置しています。取締役会の諮問に基づき、取締役の選解任及び報酬にかかわる重要な事項を協議し助言を得たうえで、関連する議案を取締役会に諮ります。
また、各諮問委員会開催にあたり、社長は、会長や社外取締役と個別に面談し、十分な意見交換を行うなど、諮問委員会の機能向上に努めています。

両委員会の構成(2019年度)と各委員の出席状況

指名諮問委員会 報酬諮問委員会
取締役会長
(会長執行役員)
内藤 忠顕 2/2回 2/2回
代表取締役社長
(社長執行役員)
長澤 仁志 2/2回 2/2回
取締役
(筆頭社外/独立役員)
片山 善博(委員長) 2/2回 2/2回
取締役
(社外/独立役員)
国谷 裕子 2/2回 2/2回
取締役
(社外/独立役員)
田邊 栄一 2/2回 2/2回

役員報酬について

業績連動型株式報酬制度

当社は、経営陣が中長期的、持続的な成長への貢献意欲を高め、株主と利益を共有することを目的として、2016年度より、透明性・客観性の高い役員報酬制度である業績連動型株式報酬制度を導入し、社外取締役と監査役を除く役員ならびに経営委員(国外居住者等一部を除く)に適用しています。
導入から3年が経過し、外部専門機関の報酬サーベイなどにより他社比較を行い報酬の水準を確認するとともに、報酬諮問委員会において本制度とその運用の妥当性を検証したうえで、2019年度以降も本制度を3年間、延長・継続することを取締役会で決議しました。
2019年度以降は、当社グループの中期経営計画(Staying Ahead 2022)の達成に向けて貢献意欲を一層高めるため、その財務目標である「ROE」「連結経常利益」につき、業績連動係数上の比重を4割強から6割程度に高めるなど、より企業価値向上と連動性の高い制度となるように変更しました。

<算定・交付方法>

  • 業績目標の達成度に応じて、制度の最終年度(3年目)に当社株式を交付
  • 交付された株式は、役員在任期間満了から1年間は譲渡禁止

<ポイント>

  • 事業年度ごとに査定・評価し、ポイントを付与
  • 付与するポイント数は、所定の計算式に則して算出

役員報酬等の総額(2019年度)

報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等

取締役会の実効性評価のプロセス

当社は、取締役会の実効性向上を目的として、2015年度より全取締役及び全監査役に対して、前年度の取締役会の実効性に係る自己評価の記名式アンケートを実施し、取締役会の目指すべき方向性や問題点を議論し、ガバナンスの強化を図っています。アンケートの結果を踏まえ、実効性向上に向けて下記の施策を実行しました。

具体的施策の実行

  1. 1報告事項の整理を含む付議基準の見直し
  2. 2執行役員会への権限委譲
  3. 3取締役会における効果的な審議のあり方の検討
  4. 4重要案件の社外役員への事前説明
  5. 5役員懇談会での情報共有と意見交換

また、2017年度は、この実効性評価プロセスの一層の公正性と客観性を確保するため、外部専門機関を起用し、連携して取り組みました。

記名式アンケートの実施プロセス

役員向けトレーニング

当社グループの中長期ビジョンの達成と持続的な企業価値向上を図るために、ガバナンス機能の向上、公正取引等の法令遵守に対する理解の深化、取締役会の実効性の確保を目的として、社内外取締役・監査役、執行役員向けに社内研修および外部講義の受講機会を提供しています。
会社法、内部統制、リスク管理、コンプライアンス、危機対応や経営分析、財務戦略等の知識を習得する研修とともに、時宜的な最新動向をテーマに掲げた講義も行い、実践的なトレーニング内容としています。

トレーニングメニュー

  • 取締役の義務、責任(会社法)
  • 内部統制・コンプライアンス
  • メディア対応ほか

政策保有株式の保有方針

当社は、保有する政策保有株式を縮減する方針で取り組んでおり、2008年度から現時点までに約7割(取得価額比)の政策保有株式を売却しています。また2015年11月に制定したコーポレートガバナンス・ガイドラインに則り、個別の政策保有株式の保有目的・意義について、資本コストをベースとする収益目標と配当金・取引状況や事業活動への効果等を取締役会において毎年総合的に検証しています。2018年度末に43銘柄保有していた上場株式を、2019年度は3銘柄減らし40銘柄としました。
現時点で当社が保有する政策保有株式は、当社業績の安定に資する長期的な取引関係が見込まれる重要取引先であり、関係維持および強化のための手段の一つとして妥当と判断しています。また、政策保有株式に係る議決権の行使にあたっては、具体的な基準を定め、投資先企業の価値の毀損につながるものではないことおよび、当社の企業価値向上への貢献の有無とその程度を確認のうえ、議案への賛否を決定しています。

監査の体制

当社は監査役会設置会社を選択しており、監査役会は、社外監査役2名を含む監査役4名で構成し、うち1名は財務及び会計に関する十分な知見を有しています。
監査役会においては、監査方針や監査計画の策定、監査報告書の作成、会計監査人の再任、会計監査人の報酬、定時株主総会への付議議案内容の監査、等に関して審議しています。
監査役は、監査役会が定めた監査役監査基準に準拠し、監査の方針と職務の分担等の監査計画に従い、取締役会に出席し、またガバナンス強化委員会等の重要な会議を通して意見を表明し、監査業務を適切に遂行しています。
常勤監査役は、経営会議、執行役員会、内部統制委員会等の重要な会議に出席するほか、取締役、執行役員及び使用人等からその職務の執行状況について報告を受け説明を求めるとともに議事録や決裁書類等を閲覧し、本店等において業務及び財産の状況を調査しています。子会社については、子会社の取締役及び監査役等との情報交換を図り、必要に応じて事業報告を受けるとともに、子会社に赴き業務及び財産の状況を調査しています。また、内部統制システムの構築・運用の状況を日常的に監視・検証するとともに、監査役会にて社外監査役に定期的に報告を行い、情報の共有及び意思の疎通を図り、適正な監査意見の形成に努めています。内部監査部門及び会計監査人と定期的に会合を開き,必要に応じて臨時の会合を設けるなど,緊密に連携を維持しています。
なお、監査役の指揮命令の下に、執行部門から独立して、専任のスタッフを有する監査役室を設置し、監査役監査業務の遂行をサポートしています。

構成人数と監査役会出席回数(2019年度)

氏名 出席回数/開催回数
社内 平松 宏 16/16回
宮本 教子 11/11回
社外 山口 廣秀 16/16回
兼本 俊德 9/11回
  • 宮本教子氏、兼本俊德氏の出席状況につきましては、2019年6月19日の就任後に開催された取締役会・監査役会を対象としています

会計監査について

当社の会計監査業務を執行した公認会計士は武井雄次氏、隅田拓也氏、柴田勝哲氏です。各氏はいずれも有限責任監査法人トーマツに所属しており、同会計士事務所の継続監査開始年度は2007年度3月期、各氏の業務執行社員としての継続監査年数は7年以内です。当社の監査業務に関わる補助者の構成は、公認会計士20名、会計士試験合格者等6名、その他35名であり、一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行っています。
また、財務諸表監査および内部統制監査を受ける主要な海外連結子会社は、主として当社の監査公認会計士などと同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited.)に属する会計士事務所を起用しています。
なお、監査役会は、会計監査人の評価に関する基準を定め、監査体制、独立性、職務遂行状況等の評価を実施のうえ、会計監査人の選任もしくは、毎年の再任、不再任を決定しています。

監査報酬の内容