日本郵船グループのクラブ活動「二引会」のすゝめ。創業期から続く伝統
公開日:2025年07月04日
更新日:2025年07月04日

日本郵船グループはクラブ活動が盛んです。共通の興味や関心、趣味を通じて約450人(2025年時点)のグループ社員が、それぞれの班活動を通じて心身のリフレッシュを図りながら、親睦を深めています。その名は「二引(にびき)会」。なんと明治の創業期から続く伝統です。
明治時代に発足、夏の風物詩・水上運動会との縁も
「二引会」の起源は1896(明治29)年にまで遡ります。陸上で勤務する社員のための「二曳倶楽部(にびきくらぶ)」の設立が始まりとされています。
「二曳」とは「二引」。通称「二引の旗章」、白地に引かれた二本の赤いラインは、日本郵船グループのシンボルでもあります。
今も続く日本郵船グループの夏の風物詩である水上運動会のルーツが、「二曳倶楽部」が1917(大正6)年に東京・隅田川で開催した「第一回二曳倶楽部端艇競漕(にびきくらぶ たんていきょうそう)」だったというのは、日本郵船グループの社員でも知っている人は少ないかも!?
夏の風物詩、水上運動会
https://museum.nyk.com/kouseki/200708/index.html
第2次世界大戦の中断を経て、あらためて発足したのが「二引会」です。戦前の活動内容を踏まえ、日本郵船グループ社員の福利厚生や共済、生活サポートという性格を持った存在でした。現在は、文化部5班、運動部14班が活動しています。
「二引会」には、部署・年代・所属会社の枠を超え、共通の趣味・興味を持つ社員同士が集まっています。普段の業務では接する機会のない社員同士の交流により、活発なコミュニケーションと一体感が生まれています。
「二引会」の班活動は初心者も“ガチ勢”も一緒に楽しめる
さて、ここからは「二引会」のそれぞれの班活動を紹介していきましょう。勤務中とはまた違った、メンバーのはつらつとした表情に注目です!
◆OFBL (Over Forty Baseball League)班
甲子園常連校出身の班員
も!45歳以上の野球チーム
その名の通り、数え年で“45歳以上”の班員で構成された軟式野球チームです。初心者から甲子園常連校出身者まで、野球好きの有志が集い活動しています。3~10月の毎週土曜の午後、主に日本郵船飛田給体育場(東京)で活動しています。「OFBL」という企業12社によるリーグにも加盟しており、毎年2シーズン(春4月~、秋9月~)のリーグ戦に参加しています。
40代から80代まで幅広い世代が在籍している
◆音楽班
60名が在籍し、演奏会でハーモニーを披露
「NYK交響楽団」として、日本郵船グループ内外含め約60名の班員が活動しています。アットホームな雰囲気の中、古典から近代まで本格的なクラシック音楽に取り組んでいます。年2回、本店内の大ホールで定期演奏会を開催しています。
定期演奏会(オーケストラの部)の様子
◆剣道班
心身を鍛錬し、精神性を高める
三菱養和会 巣鴨スポーツセンター(東京)内の武道場・思斉館で、月1回程度の稽古会を行っています。三菱武道会の稽古会(毎週)に、個別に参加することもできます。関東実業団、全日本実業団などの大会出場経験者も在籍しています。
礼儀作法や胆力が身に付くのも剣道の魅力
◆ゴルフ班
海上・陸上社員が楽しく交流
海上・陸上職社員を問わず、幅広い世代の社員が参加しているゴルフ班。年2回行われる、全三菱大会への出場の他、班メンバー同士で声を掛け合ってコンペを行うことも。気楽にゴルフに親しみたい人も、腕に覚えがある人も、みんなで楽しく活動しています。
最近の全三菱大会参加メンバー
◆サウナ・スパ班
“ととのって”リフレッシュ!
今や「二引会」の中でも最大班員数を誇るサウナ・スパ班。四半期に一度ほど、仕事終わりに合同サウナ活動を行い、心も体もリフレッシュ。さらに有志で遠征サウナに出かけたり、班員同士でサウナの情報交換も行ったりすることで、部門・年代を超え交流をしています。「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格を持つメンバーもおり、サウナ初心者でも安全に気持ち良く、サウナ・スパを楽しめます。
サウナでととのった後の食事は最高!?
◆サッカー班
未経験者からセミプロ経験者まで幅広く
日本郵船飛田給体育場(東京)で月2回ほど練習を行っており、都合が合えば社外の方々をお招きして、練習試合を行っています。秋から冬にかけて行われる海運リーグが主戦場で、優勝を目標に日々の練習に励んでいます。他にも春の新入社員歓迎会、日本郵船グループが集まる夏のミニサッカー大会、海外にも遠征するなどイベントも盛りだくさんです。
シンガポール遠征での一幕
◆茶道班
社会人から茶道の世界に入る人も在籍
青山社員倶楽部(東京)で週1回1時間ほど活動しています。静かな茶室でのひとときは、喧騒や雑念と離れ、いい気分転換に。社会人から始める班員も多く、それぞれのペースで、年中行事(お花見、初風炉、炉開き、お初釜など)などで、季節の移ろいを感じながらお茶を楽しんでいます。
茶道班は70年以上活動が続く伝統ある班の一つ
◆水泳班
活動は夏季集中、他社との対抗戦も
主に毎年6月下旬から8月までの毎週末、日本郵船飛田給体育場(東京)の屋外プールで練習しています。健康のために始めたばかりの人もいれば、全国大会を目指した人もいて、泳力は人それぞれ。合宿や懇親会といったイベントも定期的に開催。他社との対抗戦を行うこともあります。
水泳パワーで、夏の暑さもなんのその!
◆漕艇班
ボート大会に参加、非日常感も楽しめる
5人乗りのボートで競う漕艇班。毎月1回を目安に、戸田漕艇場(埼玉)や海の森水上競技場(東京)で練習をしています。試合は全三菱レガッタをメインに、関東エリアの市民レガッタにも参加しています。水を切って漕いでいく非日常感は、普段はなかなか得られない体験です。花見や花火大会、餅つきなど、ボート以外にも季節ごとにさまざまなイベントを開催中。手ぶらでも参加できるので、気軽に参加できます。
第64回全三菱レガッタでは3位入賞
◆テニス班
イベント多数! 初心者も在籍
月に1回、週末に日本郵船飛田給体育場(東京)のテニスコートで練習しています。メンバーはテニス経験者から初心者まで約40人。日々の練習に加え、合宿、部内戦、スノーボード、バーベキューなど、テニス以外もアクティブに活動。
幅広い世代のメンバーが在籍している
◆俳句班
正解はない、メンバーの作品を味わうことが醍醐味
2024年に新設された班です。初心者でも楽しめる工夫を凝らし、句会では作品から感じたことを自由に語り合っています。作者に作品の意図を確かめる答え合わせも行いますが、参加者の鑑賞を通じて作者も気付かなかった魅力が発見されることも。句会はオンラインでも繋ぎ、グループ会社社員や乗船中のキャプテン・クルーも参加するなど、多様なメンバーが世界中で創作活動を楽しんでいます。
本店内で船内と繋いで句会を開催!
◆バスケットボール班
練習だけでなく観戦会も。多角的に楽しむ
月1回のペースで三菱養和会 巣鴨スポーツセンター(東京)にて練習を行い、全三菱リーグ戦、不定期で各種大会にも参加。その他、関東近郊での合宿も行っています。他にもNBA観戦会なども随時開催するなど、バスケットボールをさまざまな方向から楽しんでいます。
「明るく・楽しく」をモットーに活動
◆バドミントン班
和気あいあいとした雰囲気で、楽しく活動
月1~2回ペースでの練習に加え、年4回開催される全三菱バドミントン連盟の個人戦・団体戦にも出場しています。若手、初心者も多く、和気あいあいとした雰囲気で楽しく活動を行っています。
新入社員歓迎のポッキーを手に記念撮影
◆バレーボール班
白熱した試合と、楽しい懇親会、イベントも
三菱養和会 巣鴨スポーツセンター(東京)を拠点に月1回程度、週末に男女混合で練習を行っています。グループ会社などからの参加者も多くおり、初心者も経験者も楽しく活動しています。練習後の懇親会や有志の沖縄合宿など、バレーボール以外の楽しいイベントも多数開催。グループ会社のチームと白熱したプレーで盛り上がる「NYKグループバレーボール大会」も復活予定です。
家族も一緒にコート上で記念撮影
◆野球班
他社との親善試合に勝つことも目標!
全三菱・千代田区大会・丸の内大会など、対外試合にも積極的に出場しています。東京・明治神宮野球場(東京)にて他の船会社との親善試合も実施。優勝旅行を目指して練習を行う他、不定期でバーベキューなどの親睦イベントも企画しています。
野球を愛する人であれば、誰でも楽しめます!
◆謡曲班
能の幽玄な世界に没入する
年2回、三菱グループ各社合同での謡曲および仕舞の公演会を行っています。この公演会を目標に月に1~2回程度、謡や仕舞の練習をしています。
三菱グループ謡曲部大会での様子
◆ヨット班
風だけで進むヨットの爽快感を味わう
江の島ヨットハーバー(神奈川)を拠点に、月1~2回ほど活動しています。ディンギー(小型のヨット)で全三菱大会や全日本実業団選手権に向けて練習に励む班員もいれば、まったりクルーズを楽しむ班員もいて、マイペースに活動できるのも魅力です。エンジンを一切使わず、風だけで進むヨットの爽快感を味わうことができるのは、船会社ならではかも!?
クルーズ中のヨット班員
◆ラグビー班
ラグビーを楽しみ、人の輪を広げる
「郵船バッファローズ」というチーム名で週末に日本郵船飛田給体育場(東京)で活動しています。TYO杯、ビーチラグビー、リーグワン観戦、遠征など各種イベントもあります。日本郵船グループ各社から幅広い年齢層のメンバーが参加しており、ラグビー経験者や社会人からラグビーを始める人など、多彩なメンバーがラグビーを楽しんでいます。ラグビー自体の魅力もさることながら、ラグビーを通じて人の輪を広げることができるのもラグビー班の魅力の一つです。
ゴールポストを前に記念撮影
◆ラクロス班
元代表選手も初心者も、みんなで楽しむ
シンガポールや香港代表に選抜された経験者も多く在籍しつつ、初心者を交えて幅広い年代で賑やかに活動しています。ゲーム展開が速く、攻守の切り替えが多いラクロスは、続けるほど楽しさが分かるスポーツです。活動は月1〜2回、日本郵船飛田給体育場(東京)で行っています。
経験の有無を問わず試合に参加し、みなで楽しんでいます
日本郵船グループは、社員の班活動が盛んに行われてきた伝統があります。それぞれセクションの垣根を超えて、一つの目標に向かってチームワークで取り組むプロセス、その達成感を味わった瞬間、きっと見える世界が変わってくるはずです。