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東工大発ベンチャー企業「つばめBHB」社へ出資

注目されるアンモニアのサプライチェーン構築を推進

当社は、特殊な触媒技術を使って必要な場所で必要な量のアンモニア生産を可能にするオンサイト型アンモニア合成システム(注1)の実用化を進めている東京工業大学発のベンチャー企業「つばめBHB株式会社」へ出資いたしました。

1. 背景

アンモニアは、古くから肥料や化成品の原料として使用されている化学品ですが、燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないため、地球温暖化対策に貢献する次世代燃料として期待されています。また、CO2を排出しないゼロエミッション燃料として注目されているCO2フリー水素(注2)を輸送・貯蔵するエネルギーキャリアとしても有望視されております。
当社はこれまでに、アンモニア燃料タグボートの実用化に向けた共同研究開発、液化アンモニアガス運搬専用船及び浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備の共同研究など、舶用における次世代燃料としてのアンモニアの実用化およびエネルギーチェーンの構築を推進してきました。

2. つばめBHB株式会社について

つばめBHB株式会社は、東京工業大学の細野秀雄栄誉教授(注3)が発明したエレクトライド触媒(注4)を用い、従来の技術より低温・低圧でアンモニア生産できる技術の実用化を目指すベンチャー企業です。
現在のアンモニア生産は、約100年前に生まれたハーバー・ボッシュ法という技術を採用しており、高温・高圧下で水素と窒素を合成することから、大規模設備、多くのエネルギーを要し、さらにCO2を大量に排出することが課題となっています。
細野秀雄栄誉教授が開発したエレクトライド触媒を用いると低温・低圧環境下で高効率のアンモニア合成が可能となり、設備の小型化、適地適量生産体制の構築につながります。また、これに伴い、アンモニアの輸送や貯蔵などサプライチェーンに係るコストや環境負荷の低減にも寄与します。

3. 今後の展望

このたびの出資により、当社はつばめBHB株式会社の革新的な技術の商業化をサポートし、環境負荷の低減に貢献します。また、アンモニアに関する当社の知見・技術力を深めることで、船舶用燃料としての活用のみならず、アンモニアサプライチェーンの構築を推進し、グリーンビジネスの創出に取り組むとともに産業全般の脱炭素化に貢献します。

当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」※を2021年2月3日に発表しました。
当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、アンモニアの研究開発・導入を通じ、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。

※NYKグループ ESGストーリー
当社グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。詳細は以下プレスリリースよりご覧いただけます。

(注1)オンサイト型アンモニア合成システム・触媒
必要な量のアンモニアを必要な場所で生産する手法。低温・低圧環境下で合成するため、従来難しいとされた小型のプラントでの生産が可能となる。

(注2)CO2フリー水素
再生可能エネルギー(太陽光・風力・地熱等)を活用して水素を製造する方法や、化石燃料( 天然ガス・石炭等)を活用し、発生したCO2を回収・貯蔵して水素を製造する方法などがある。上記の方法により生成された水素を原料とするアンモニアはCO2フリーアンモニアとされ、燃料や水素のエネルギーキャリアとしての活用が期待されている。

(注3)細野秀雄栄誉教授
東京工業大学元素戦略研究センター長。常識を覆す鉄系超伝導物質の発見を始め、液晶ディスプレイや有機EL(イーエル)テレビに使用されているIGZO(イグゾー)半導体の創出、エネルギー産業や新たな有用化学物質合成分野への波及効果が期待されるエレクトライド触媒など、卓越した研究を実施。これらの業績により、2009年に藤原賞、2010年に朝日賞、2013年にトムソン・ロイター引用栄誉賞、2015年に恩賜賞・日本学士院賞、2016年に日本国際賞等を受賞するとともに、2017年には英国王立協会外国人会員にも選出されている。

(注4)エレクトライド触媒
細野秀雄グループが実現した、電子がマイナスイオンとして振舞うエレクトライド(電子化物)を用いたアンモニア合成触媒のこと。これまでの鉄触媒と比較して、より低温・低圧でアンモニアを合成できるため、新たな触媒として注目されている。

つばめBHB株式会社

本社:東京都中央区
代表取締役: 渡邊 昌宏

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以上

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その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。