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船舶運航データを漁業情報サービスセンターへ提供開始

漁業の経済性向上に貢献

当社は、株式会社シップデータセンター(以下、ShipDC)が推進する船舶IoTデータ共有基盤「IoSオープンプラットフォーム」(以下、IoS-OP)(注1)を通じ、一般社団法人漁業情報サービスセンター(以下、JAFIC)へ船舶運航データの一部提供を開始しました。今回の取り組みは、IoS-OPを通じて海運業のデータを他業種に提供する初の事例となります。

当社は2018年5月に設立したIoS-OPコンソーシアム に中核メンバーとして参画し、他社に先駆けて、船舶パフォーマンスモニタリングシステム「SIMS」(注2)を通じて同装置搭載船舶、約200隻の船舶運航データをIoS-OP へ積極的に登録してきました。これにより、当社は企業の枠を超えた実海域データ活用による船舶運航・設計面での安全性・経済性の向上に取組むとともに、IoS-OPの提供するデータ共有スキームを通じて、社会課題の解決にも取り組んでおります。

今回JAFICへ提供を開始するデータは、海水温情報です。海水は本船上で主にエンジン関係機器の冷却に使用されおり、冷却用海水の取水口付近に装着されたセンサーを通じて、常時水温計測が可能となっております。この海水温情報の提供は調査船・漁船による海域データ収集不足を解消するだけでなく、効率的な漁場形成や、漁海況情報(注3)の現況把握と予測の精度向上を図る取り組みにも活用されます。また、今後、漁獲量の向上や燃油費の節減といった漁業の経済性向上と共に、漁業によるGHG排出量削減にも貢献することが期待されます。

当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」を2021年2月3日に発表しました。今回のIoS-OPを通じた船舶運航データの提供もその一環です。当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。

※NYKグループ ESGストーリー
当社グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。詳細は以下プレスリリースよりご覧いただけます。

(注1)IoSオープンプラットフォーム(Internet of Ships Open Platform)
船舶の運航データについて、船社などデータ提供者の利益を損なわずに関係者間で共有し、造船所、メーカー等へのデータ利用権や各種サービスへの提供を可能とするための共通基盤。会員組織であるIoS-OPコンソーシアムには2021年4月末現在64社が参加。

(注2) “SIMS”(Ship Information Management System)
運航状態や燃費、機器状態など、毎時間の詳細な本船データを船陸間でタイムリーに共有することが可能。詳細は以下当社HPからご覧いただけます。

(注3) 漁海況情報
水温、海流などの海の状況や、いつどこでどのような魚が獲れるかといった情報

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以上

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