プレスリリース

最新鋭原油タンカー建造契約に新評価手法の実海域性能保証条項を導入

実海域での推進性能を精緻に解析する手法確立、燃費性能向上でGHG削減に寄与

当社とジャパン マリンユナイテッド株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:廣瀬崇 以下「JMU」)は、2020年9月以来、波風のある実海域での船舶の推進性能(以下、「実海域性能」)(注 1)を建造前に推定する取り組みと技術的・客観的に実海域性能を評価する手法の確立を進め、このたび、2026年3月竣工予定の最新鋭原油タンカーを対象に、両社で新たに確立した評価手法を基に建造契約に実海域性能保証条項を導入することについて合意しました。実海域での燃費性能の向上により燃費性能をも向上させることで、GHG 排出削減を進めていきます。

背景とこれまでの経緯

建造契約を締結する際、波風の無い平穏な気象海象下での船速と馬力の関係(以下「平水中性能」)(注 2)から保証速力を確認する手法が一般的ですが、実海域での船速とは大きな乖離があり、実海域性能の評価手法の確立が大きな課題でした。
当社とJMUは2020年9月に、新造原油タンカー2 隻を対象船とし、世界で初めて建造契約に実海域性能保証の条項を導入しました。その後の両社による相互検証において、事前に合意した実海域での保証カーブ(注3)と実績との差が僅少であることを確認し、実海域性能をより精緻に解析、評価する手法の確立に成功しました。

今後の展開

2026年3月竣工予定の最新鋭原油タンカーでは実海域性能がさらに向上しており、就航後 1 年間の相互検証により保証カーブと実績の比較・検証を行います。また、今回導入した実海域性能保証条項には、達成度に応じて双方に公平なメリットが生まれるインセンティブを組み込み、前の2隻よりも一歩進んだ保証内容としました。

当社はJMUと協力し、今回得られた知見を新しい船型開発に役立てさらなる実海域性能の向上を目指すともに、他の船種の実海域性能の評価についても取り組みを進めています。今後も新技術を積極的に導入していくことで、引き続き実航海での燃費低減、GHG削減に寄与する取り組みを推進していきます。




(注 1)実海域性能:波風のある気象海象下での推進性能。新造船契約時点では、投入航路や航行時に遭遇する気象海象がわからないため、精緻な推定は難しい。実海域性能は、水面より上の船体形状の影響が比較的大きい。

(注2)平水中性能:波風の無い平穏な気象海象下で直進する際の推進性能。各造船所には長年の知見があり、新造船契約時に精度の高い推定が可能。平水中性能は、水面より下の船体形状の影響が大きい。

(注 3) 保証カーブ :船舶の船速と馬力の関係を表したグラフ曲線。建造契約締結時に、本船の性能を保証するものとして当社とJMUとの間で合意する。

以上

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