当社グループのNYK Bulkship (Asia) Pte. Ltd.（本社：シンガポール）はこのたび、株式会社JERA（以下「JERA」）と、アンモニア輸送船2隻の定期傭船契約に係る基本条件合意書を締結しました。本合意により、JERAが米国ルイジアナ州で展開するBlue Pointプロジェクト（注１）で製造する低炭素アンモニア（注２）をJERAの碧南火力発電所（愛知県碧南市）へ輸送する計画を推進します。なお、商用燃料アンモニアの日本向けの輸送は本計画が初となる見込みです。

アンモニアは、既存の肥料・化学品用途に加えて、燃焼時にCO2を排出しない次世代のクリーンエネルギーとして、船舶燃料をはじめとする多様な用途での活用が期待されています。
当社グループは、碧南火力発電所向けに大型船で燃料アンモニアを安全輸送するため、JERAと共同で検討を進めてきました。今回の合意により、商用化に向けた取り組みを本格的に進め、低炭素アンモニアの安定供給を支えることで、日本のエネルギートランジションの実現を後押しします。

当社グループは、アンモニアの海上輸送に関して、運航・安全管理・荷役の分野で実運航に基づく豊富な知見を蓄積しています。今後も海上輸送を通じて、アンモニアを含む次世代燃料のバリューチェーン構築に向けた取り組みを継続していきます。


（注１）Blue Point
JERAがCF Industriesおよび三井物産株式会社とともに米国ルイジアナ州で最終投資決定済の低炭素アンモニアの製造プロジェクト。

（注２）低炭素アンモニア
経済産業省の定める「水素社会推進法」において、その製造に伴って排出されるCO2の量が一定の値以下であり、その利用が日本のCO2排出量削減に寄与するもの。