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6隻目のLPG燃料大型LPG・アンモニア運搬船建造契約を締結

環境対応船の整備を促進

当社は、重油だけでなくLPG(Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガス)も燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載した、VLGC(Very Large Gas Carrier、大型LPG・アンモニア運搬船、以下「本船」)1隻を、川崎重工業株式会社へ発注しました。本船は同社坂出工場にて建造され、2026年の竣工を予定しています。

本船は、当社船隊としてLPG燃料LPG船では8隻目、アンモニア積載も可能で多用なトレードパターンに応えられる新型船型では6隻目となります。
また、本船はLPG二元燃料エンジンに加え、軸発電機を採用しており、航海中に主機からプロペラに繋がる軸の回転を利用して発電することによって、点火源となる少量のパイロット燃料の使用を除き、完全LPG燃料航行を実現することが可能です。LPGを燃料として使用する場合、当社の燃料油焚きの従来船に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx) が95%以上、CO2が20%以上削減されます。
これは、2020年1月から強化されたSOx排出規制(注1)のみならず、LPG船に対して2022年4月以降の建造契約船から適用されているCO2排出量規制のEEDIフェーズ3(注2)にも適応しています。

本船は、将来的にアンモニア燃料を使用するために日本海事協会(ClassNK)発行のガイドラインに従った準備設計を実施したVLGCとして、日本海事協会(ClassNK)から船級符号(注3)が付与される予定です。

LPG燃料大型LPG・アンモニア運搬船イメージ

本船概要

全長:約230.00 メートル
型幅:37.20 メートル
深さ(型):21.90 メートル
夏期満載喫水(型):11.65 メートル
積載容量:86,700 m3

日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing - ”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。

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今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標

(注1) SOx排出規制
2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出量規制が実施されています。また、2020年1月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、燃料中の硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に低減する代替装置を使用することが義務付けられています。

(注2) EEDI(Energy Efficiency Design Index)規制
1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて新造船の省エネ性能の規制値への適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化されます。本船は2022年4月以降の建造契約船から適用となるフェーズ3(基準値から30%のCO2削減)を充足しています。

(注3)船級符号
各船級協会が要件を満たした船舶やシステムなどに与える認証。

川崎重工業株式会社概要
本社:東京都 港区
代表取締役社長執行役員: 橋本 康彦
ウェブサイト:https://www.khi.co.jp

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