2026年09月29日
ノルウェーのTrudvang CCSプロジェクトに参画へ
CO₂の洋上圧入・貯留領域含むCCSバリューチェーンへの事業拡大目指す
日本郵船株式会社(以下「当社」)はこのたび、ノルウェーのVår Energi CCS AS(以下「Vår Energi(バールエナジー)社」)から、同国のTrudvang (トルゥードヴァング)CCS(注1)プロジェクト(以下「本プロジェクト」)を運営するTrudvang CCS ANSの30%持分およびこれに対応する二酸化炭素(CO₂)貯留探鉱ライセンス「EXL007(注2)」の30%権益を取得することについて、同社と権益譲渡契約を締結しました。この契約は当社がノルウェーに新設する予定の100%子会社を通じて行われる予定で、権益の譲渡は、関係当局の承認その他の所定の条件が満たされた後に完了する見込みです。
当社グループは、関連会社であるKnutsen NYK Carbon Carriers AS(KNCC)を通じて液化CO₂(LCO₂)輸送の開発・事業化に取り組むとともに、CCSにおける海上輸送、洋上での受入・圧入および貯留を含む周辺領域での事業機会の拡大を検討しています。本プロジェクトへの参画は、当社グループが海上輸送にとどまらず、CCSバリューチェーン全体に関与し、欧州における実案件を通じて事業開発・技術・商業化の知見を蓄積する取り組みです。
本プロジェクトは、ノルウェー大陸棚でのCCSプロジェクトであり、欧州の排出事業者から回収されたCO₂を輸送し、沖合の貯留エリアで圧入・貯留するTransport & Storage事業を目指すものです。現在、商業化に向けて検討が進められています。
本プロジェクトにはオペレーターであるVår Energi社のほか、INPEX Idemitsu Norge ASがパートナーとして参画しています。権益取得の完了後は、当社がノルウェーに新設する予定の100%子会社がVår Energi社からTrudvang CCS ANSの30%持分およびこれに対応するEXL007の30%権益を取得し、本プロジェクトのパートナーに加わる予定です。
CCS事業では、CO₂を回収する排出事業者と、回収後のCO₂を輸送・圧入・貯留するインフラを組み合わせたバリューチェーンの構築が重要となります。当社グループは、これまで培ってきた海上輸送および洋上での探査・掘削、精製・液化・貯蔵をはじめとする海洋事業の知見を生かし、本プロジェクトを通じて、洋上での受入・圧入および貯留を含むTransport & Storage領域へ進出を目指します。
当社グループは本プロジェクトへの参画を通じて、CCS分野における事業基盤の構築を進めるとともに、海運・海洋事業の枠を超えた新たな価値創出に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献します。
| 項目 | 内容 |
| 対象ライセンス | EXL007(CO₂貯留探鉱ライセンス) |
| 対象エリア | ノルウェー大陸棚 |
| 事業内容 | CO₂の輸送、圧入および貯留を行うTransport & Storage事業 |
| 現在のパートナー | Vår Energi CCS AS、INPEX Idemitsu Norge AS |
| 当社取得予定権益 | Trudvang CCS ANSの30%持分およびEXL007における対応する30%権益(Vår Energi CCS ASから取得) |
Trudvang CCSのオフショアCO₂輸送・貯留コンセプト
ダイナミック・ポジショニング・システム(DPS)(注3)を備えたLCO₂輸送船から、ノルウェー大陸棚のオフショア受入設備を介して海底下の貯留層へCO₂を直接圧入する。
欧州のCO₂排出拠点からの想定輸送ルート
(注1)CCS
Carbon dioxide Capture and Storageの略。火力発電所や工場などから排出されるCO₂を回収し、安定した地下の地層に貯留を行う技術を指す。回収地から利用地もしくは貯留地まで長距離の輸送が必要な場合は、専用のLCO2輸送船が必要となる。
(注2)EXL007
ノルウェー政府により付与されたCO₂貯留探鉱ライセンス。Trudvang CCSプロジェクトは、当該ライセンスの対象区域においてCO₂の圧入・貯留事業の開発を目指すもの。
(注3)DPS
自動船位保持装置とも呼ばれる。風や潮流などの外力を自動計算し、スラスター(推進装置)などを用いて船舶の海上での定点保持を可能にするシステム。
日本郵船グループが中期経営計画で定める事業投資方針
日本郵船グループは、中期経営計画“Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing - ”
を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、サステナビリティを中核とした成長戦略を推進します。
以上
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