2026年09月15日
国内CCS事業の実現に向けた標準型低圧液化CO₂輸送船の基本設計承認(AiP)を取得
日本郵船株式会社
川崎汽船株式会社
株式会社商船三井
日本シップヤード株式会社
株式会社 MILES
三菱造船株式会社
MILESを活用した標準設計スキーム初の成果
◆ 低圧液化CO2輸送船特有のCO2ハンドリングオペレーションを対象としたリスクアセスメントを実施し、安全面の設計方針を策定、AiPを取得
◆ MILESを活用した標準設計スキームを通じ、国内での液化CO2輸送船の安定的な建造・供給と経済性向上を目指す
日本郵船株式会社(社長:曽我 貴也、本社:東京都千代田区)、川崎汽船株式会社(社長:五十嵐 武宣、本社:東京都千代田区)、株式会社商船三井(社長:田村 城太郎、本社:東京都港区)、今治造船株式会社とジャパン マリンユナイテッド株式会社の共同営業設計会社である日本シップヤード株式会社(社長:檜垣 清志、本社:東京都千代田区)、三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:上田 伸、本社:東京都港区)、これら関係各社が出資する共同設計販売会社である株式会社 MILES(社長:川角 学、本社:東京都港区)の6社はこのたび、低圧仕様の液化CO2(以下、LCO2)輸送船についてLCO2ハンドリングオペレーションを対象としたリスクアセスメントを経て、一般財団法人日本海事協会(ClassNK、本部:東京都千代田区)から基本設計承認(Approval in Principle : AiP)(注1)を取得しました。
AiPの授与式は、9月15日にタイ・バンコクで開催された「ガステック2026 (Gastech 2026)」で行われました。
今後順次開始が予定されている国内各CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)プロジェクトにおいて、国内で回収したCO2を貯留地に向けて輸送する手段としてのLCO2輸送船の需要拡大が見込まれています。6社は、2025年12月1日付で発表した、「MILESを活用した液化CO2輸送船・新燃料船等の標準設計スキームに関する覚書」(注2)に基づき、日本国内での安定的なLCO2輸送船の建造・供給、CCSバリューチェーンの実現とLCO2輸送船の標準化を進めています。本件は同スキームを通じた初の具体的な成果となります。
今回6社は、標準化を推進している低圧仕様42,000m3クラスLCO2輸送船を対象に、LCO2ハンドリングオペレーションに関するリスクアセスメント(Hazard Identification Study:HAZID)(注3)を実施しました。リスクアセスメントでは、川崎汽船、商船三井、日本郵船が有する低温液化ガス輸送船の豊富な運航知見を掛け合わせ、低圧LCO2 特有のリスクを検証しました。こうした検証を踏まえ、安全面に配慮した設計方針を策定し、AiPの取得に至りました。本設計方針はLCO2輸送船の標準設計に反映され、国内CCS事業の実現を支える重要な基盤となります。標準船として設計を共通化することで、将来的には設計・建造の省力化・効率化等により、建造能力の強化に貢献することが期待できます。
日本郵船グループは、カーボンニュートラル社会の実現に向け、国内外で長年培ってきた海上輸送と安全運航の知識と技術を生かし、 LCO2船舶輸送を始めとするCCSバリューチェーンの構築を推進しています。
本AiP取得は、CCS事業の実現に向けて標準化を進めるLCO₂輸送船の実用化に向けた重要なマイルストーンであり、CCSバリューチェーンの実現に向けた取り組みをさらに加速させるものです。
引き続き関係各社との協業・連携を通じて、CCS事業の社会実装およびカーボンニュートラル社会の実現に貢献します。
ガステック2026で行われたAiP授与式
AiP証書
(注1) 基本設計承認(Approval in Principle : AiP)
認証機関が基本設計を審査し、技術要件や安全性の基準を満足すると承認されたことを示すものです。今回はLCO2輸送船を対象として、Class NK鋼船規則N編に基づき、審査が実施されました。
MILESを活用した標準設計スキームを通じて実施した点、42,000m3クラスの船型で取得した点が今回初となります。
ご参考:
2028年以降の国際間大規模液化CO2海上輸送の実現に向けて 標準化を進める低圧液化CO2輸送船の基本設計承認(AiP)を船級協会から取得 | 日本郵船株式会社
(注2) ご参考:
MILES を活⽤した液化CO2 輸送船・新燃料船等の標準設計スキームに関する覚書締結について | 日本郵船株式会社
(注3) Hazard Identification Study : HAZID
プラントやシステムにおける安全性評価手法の一つで、設計概念の潜在的なリスク(ハザード)項目を洗い出し、そのリスクの大きさや対策の有効性を評価するものです。
以上
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。