2026年05月14日
LNG燃料エンジン向けメタン酸化触媒装置の実証試験で初回計測を実施
温室効果の高いメタンガスの排出を大幅削減へ
当社はこのたび、KEYS Bunkering West Japan株式会社(注1)が保有し当社グループの太平洋沿海汽船株式会社が管理を行うLNGバンカリング船(注2)「KEYS Azalea」(以下「本船」)において、三菱重工マリンマシナリ株式会社(以下「MHI-MME」)、三菱造船株式会社(以下「三菱造船」)、ダイハツインフィニアース株式会社(以下「ダイハツIE」)と共同で実施している舶用LNG燃料エンジン向けメタン酸化(注3)触媒装置(以下「本触媒装置」)の実証試験で初回計測(以下「本計測」)を実施しました。
LNGバンカリング船「KEYS Azalea」
舶用LNG燃料エンジンでは、燃料に含まれるメタンが完全に燃焼せず温室効果の高いメタンガスとして大気中に排出されてしまう、メタンスリップと呼ばれる現象が課題となっています。本触媒装置は、LNG燃料エンジンの排ガスに含まれるメタンを酸化処理することで、メタンガスの排出を抑制します。
舶用LNGエンジン向けメタン酸化触媒装置の陸上試験装置
本触媒装置は、MHI-MMEの触媒装置の設計製造技術を中核に、三菱造船の造船技術、ダイハツIEのエンジン最適化技術を融合して開発されました。陸上でのエンジン検証試験においてメタン酸化率(注4)70%以上の初期性能を確認し、船上で行われた本計測では、排ガス処理装置として装置単体で90%以上のメタン酸化率を達成しました。
今回の実証実験では、九州・瀬戸内地域で活躍する本船にフルスケールの実証機を1年間搭載し、実用化に向けて実際の運航条件下における性能の検証を進めています。
当社グループは、海運の脱炭素化に向けて、LNGをはじめとする次世代燃料の活用を積極的に進めています。今後も、船舶からの温室効果ガス排出削減に継続して取り組み、環境負荷の低減を進めていきます。
(注1)KEYS Bunkering West Japan株式会社
本店所在地:福岡県北九州市
代表者: 川本 賢一
事業内容: LNG燃料販売事業、船舶保有事業
株 主: 九州電力株式会社 40%
日本郵船株式会社 40%
伊藤忠エネクス株式会社 15%
西部ガス株式会社 5%
(注2)LNG を燃料とする船舶に対し、LNG 燃料を供給する⼩型船。
(注3) メタン(CH4)が酸素(O2)と反応して⼆酸化炭素(CO2)と⽔(H2O)に変化する化学反応。
(注4)本触媒装置入口におけるLNG燃料エンジンの排気ガスのメタン濃度(ppm)と装置出口における処理後のメタン濃度(ppm)を比較し、もともと排気ガスに含まれているメタンのうち、装置内で酸化されたメタンの割合を示す。
以上
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