共同リリース

日本郵船とKNCCがPETRONASグループと常温昇圧(EP)方式によるCCSバリューチェーン構築で覚書締結

世界最大級のエネルギー会社と協働 東南アジアでの液化CO2の海上輸送や貯留の技術・経済性を検証し、越境事業化へ

日本郵船株式会社
Knutsen NYK Carbon Carriers AS

日本郵船株式会社とグループ会社のKnutsen NYK Carbon Carriers AS(クヌッツェン・エヌワイケイ・カーボン・キャリアーズ、以下「KNCC」)はこのほど、マレーシア国営石油・ガス企業であるPetroliam Nasional Berhad(PETRONAS)の子会社Petronas CCS Solutions Sdn. Bhd.(以下「PCCSS」)(注1)と、常温昇圧(EP)方式(注2)を活用したCarbon dioxide Capture and Storage(CCS)バリューチェーンの実現可能性を共同で評価するための基本合意書(MoU)を締結しました。合意書に基づき、LCO₂(液化二酸化炭素)の越境海上輸送、一時貯蔵、地中貯留層への海底下圧入などを含む技術面・商業面の実現可能性を検証します。

左から
日本郵船 海洋事業グループ グループ長 大野 征樹
PCCSS Chief Executive Officer Nor A'in Md Salleh
KNCC Chair of the Board Anders Lepsoe

各社コメント

日本郵船 海洋事業グループ グループ長 大野 征樹
世界屈指の石油・ガス企業であるPETRONASグループとの協業を通じて、CCSの拠点としてのポテンシャルを有するマレーシアにおける越境CCSバリューチェーンの発展に寄与したいと考えています。当社が国内外で培ってきた総合物流ビジネスの実績・知見を活用し、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。

KNCC  Chair of the Board Anders Lepsoe
今回の覚書は、安全かつ拡張性が高い海上LCO₂輸送を実現するうえで、重要なマイルストーンとなります。KNCCの有するLCO₂-EP技術を用いたCO₂の液化・陸上貯蔵・浮体設備・海上輸送・海底圧入を組み合わせたアプローチは、CCSバリューチェーン全体に柔軟性と低コストの選択肢をもたらすゲームチェンジャーになり得ると考えています。


注1) Petronas CCS Solutions Sdn. Bhd.
CCS事業および地質調査・評価を含むマレーシア国内におけるCCSインフラの開発・所有・運営を目的として設立され、成長戦略の一環として、地域および世界的な事業基盤の構築を目指している。クリーンエネルギーの支援、経済成長の促進、気候変動対策に貢献するソリューション提供を進めることで、PETRONASのネットゼロ炭素排出目標の実現を支援するとともに、マレーシアを地域のCCSハブとして位置付けることに取り組んでいる。詳細につきましては、以下をご覧ください: www.petronas.com

注2) KNCC独自の常温昇圧(EP)方式
KNCCが開発した独自技術のカーゴタンクを用いて、液化CO₂を常温・昇圧状態(0〜10°C、34〜45バール)の条件下で貯蔵・輸送する方式。

以上

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