2025年09月12日
日本とフィリピンの海事学生が国際交流
比の商船大学NTMAで一緒に実技研修など実施
当社は8月17日から31日にかけて、フィリピンのマニラ近郊でTransnational Diversified Group(以下「TDG」)(注1)と共同運営する商船大学NYK-TDG Maritime Academy(以下「NTMA」)の学生と日本で海事産業について学ぶ学生との国際海事交流プログラム(以下「本プログラム」)を実施しました。日本から神戸大学、東京海洋大学、長崎大学、富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校、大島商船高等専門学校の学生計29名がNTMAを訪問し、同世代の学生と交流しました。
集合写真(神戸大学、東京海洋大学、長崎大学)
集合写真(富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校、大島商船高等専門学校)
本プログラムは日本とフィリピンで船員を目指す学生が、互いの国に約1週間滞在し、座学や実技研修、観光を通じて言葉や文化などの違いを体験することで国際感覚を養うとともに国籍を超えたネットワークを構築することが目的です。本プログラムは2015年に始まったもので、今年で7回目の実施となります。
<プログラム概要>
・神戸大学、東京海洋大学、長崎大学の学生がNTMAへ短期留学(8月17日から24日)
・富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校、大島商船高等専門学校の学生がNTMAへ短期留学(8月24日から31日)
・NTMAの学生が弓削商船高等専門学校や当社、当社グループ会社を訪問(10月26日から11月1日を予定)
本プログラムでは、日本沿岸の海図を使用して位置を測定する演習や、NTMAの設備を使用した溶接の実習、PC上でポンプなどを操作し機器を起動する機関シミュレータ実習などのほか、隣接する研修施設のNYK-Fil Maritime E-Training Inc. (NETI)(注2)の見学や自然豊かな高原の避暑地として知られるタガイタイシティ観光などを行いました。また、NTMAの学生は日本語で、日本の学生は英語で小噺を披露するKobanashi showを開催し、面白おかしくお互いの文化について紹介して交流を深めました。
海図演習
溶接実習
授業の様子
機関シミュレータ実習
水泳の授業
タガイタイシティ観光
Kobanashi show
参加した日本人学生からは「フィリピンの学生は積極的に発言し、先生や友達に対しても明るくリアクションしており、授業全体に前向きな雰囲気が生まれていました。この経験を通して、自分から発言する姿勢を大事にしていきたいと思いました」「1週間ともに過ごしたフィリピンの友人と一緒に船の上で仕事することを想像すると、外航船の航海士を目指す気持ちがますます大きくなりました」などと、交流の成果をあげる声が多く寄せられました。NTMAの学生からは「彼らの文化や伝統をより深く理解し、新たな友人をつくることができました」「新たな学びを得ることができ、世界の見方を大きく変える経験となりました」などの感想が聞かれ、有意義な経験の場になりました。
Jan Soledad. Asuncion (ジャン・ソレダド・アサンション) NTMA学長のコメント
「本プログラムは、日比両国の協力の強固さを示すとともに、変革型リーダーシップに必要なコミュニケーション能力の向上や、参加者同士によるお互いの経験や知識の共有により次世代の海事リーダー育成に大きく貢献するものです。NTMAの士官候補生がこのようなプログラムに参加できることに深く感謝しています。」
当社は今後も、国内外の教育・研究機関と協力し、海運業界の未来を担う若者の育成に貢献します。
(注1)Transnational Diversified Group(TDG)
主に物流事業、船舶の代理店業と船員供給事業、旅行業、情報通信技術などを手がける40以上の事業会社で構成されるフィリピンの複合企業グループで、再生可能エネルギーや農業、不動産などへの投資も行っている。当社とは設立時の1976年から協力関係にあり、現在はフィリピンにおける戦略的パートナーとして連携を強化している。
(注2) NYK FIL Maritime E-Training,Inc.
当社が出資するフィリピン人船員配乗会社NYK-FIL Ship Management,Inc.の100%子会社。2000年にフィリピンで設立され、当社グループ運航船に配乗される船員に対する訓練を実施している。
今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標
以上
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。