プレスリリース

自動車専用船でバイオLNG燃料の継続的な使用を開始

クリーン燃料でGHGを大幅削減、海運の脱炭素化を加速

当社はこのたび、脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、ベルギー・ゼーブルージュ港で、TITAN SUPPLY B.V.社(以下「タイタン社」)(注1)から当社が運航する以下2隻のLNG燃料自動車専用船を皮切りにバイオLNG燃料の継続的な使用を開始しました。
第一船:6月15日「DAISY LEADER」
第二船:7月18日「SUMIRE LEADER」

バイオLNG燃料補給の様子

バイオLNG燃料とは

バイオLNGとは、家畜排泄物や食品残渣などのバイオマス(有機物)を原料として生成されるメタンガス(バイオガス)を精製・液化したもので、液化バイオメタンとも呼ばれます。本来であれば大気中に放出されるメタンを回収・利用しているため、ライフサイクル全体での温室効果ガス(GHG)排出量を大幅に削減できます。タイタン社からマスバランス方式(注2)で供給を受けたバイオLNG燃料は製造から消費に至るまでのプロセス全体(Well-to-Wake)でカーボンニュートラルと見なされるほか、持続可能性の国際基準であるISCC EU認証を取得しており、EU規制への適合性やサプライチェーンでのトレーサビリティも保証されています。

今後の展望

当社は、LNG燃料やバイオ燃料を使用した船舶の運航などを通じて、海運業界の脱炭素化をリードしてきました。2023年11月には「NYK Group Decarbonization Story 」を発表し、2050年までのGHG排出量ネット・ゼロ達成を掲げています。バイオLNG燃料の継続的な使用は、この目標達成に向けた重要な取り組みの一つです。これからもバイオLNG燃料をはじめとする環境対応型燃料を積極的に活用し、持続可能な海運業の未来を切り拓いていきます。



タイタン社 CEO Niels den Nijs氏のコメント
日本郵船がバイオLNG燃料の使用を開始されたことに心より敬意を表します。タイタン社は、船舶業界がよりクリーンな燃料へ移行するためのソリューションを提供することを使命としています。このたびの補給を通じて、日本郵船と共に脱炭素化の取り組みを加速できたことを大変うれしく思います。

当社 燃料グループ長 高橋 賀織のコメント
当社としてバイオLNG燃料の継続的な使用を開始できたことを非常にうれしく思います。バイオLNG燃料は、海運業界の脱炭素化を推進するための極めて有効な選択肢であり、今後もその活用を積極的に進めていきます。本取り組みが、環境負荷のさらなる軽減と持続可能な未来の実現に向けた重要な一歩となると確信しています。



(注1)船舶向けのLNG燃料供給を専門とし、欧州を中心に事業を展開するオランダの企業。バイオLNGの供給にも注力しており、環境負荷の低い燃料の普及に貢献している。

(注2)液化バイオメタンとLNGの投入量に応じて、供給された燃料にバイオマス由来であるという特性を割り当てる手法

以上

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