プレスリリース

船員向け給与支払いプラットフォームを展開するドイツの「Kadmos社」を買収へ

金融サービス対象エリアを「世界」に拡大、電子通貨普及へ

当社は6月12日、船員向け給与支払いプラットフォームをグローバルに展開する Kadmos Holding GmbH(カドモス、以下「Kadmos社」)と、当社が同社の全株式を取得することに合意しました。

2021年にドイツのベルリンで設立されたKadmos社は、全世界の船主や船舶管理会社、その船員に対して革新的な給与支払いソリューションを提供している急成長中のテクノロジー企業です。

当社は2019年、世界最大の船員輩出国であるフィリピンの首都マニラにマルコペイ社(MarCoPay Inc.)を設立し、フィリピン人船員とその家族の福祉を促進するプラットフォームとして、ローンや保険を含む金融サービスを提供しています。マルコペイ社はフィリピン人船員に対するデジタル給与支払いプラットフォーム事業者として唯一、フィリピン中央銀行から電子マネー発行者のライセンスを取得しており、フィリピン人船員を起用する船主や船舶管理会社に対してサービスを提供しています。

今回、Kadmos社を取得することによって、サービスの対象をフィリピンからすべての国籍の船員に拡大し、包括的な給与支払いソリューションをグローバルに提供します。さらに、拡大したサービス対象エリアを活かして海事産業での電子通貨の普及に取り組み、海運業界を支える重要な存在である船員のウェルビーイングを強力に推進します。

Kadmos社CEO Sasha Makarovych氏のコメント
Kadmos社はNYKとの提携を非常に喜んでおり、マルコペイ社との協業を始めることを楽しみにしています。マルコペイ社はKadmos社が給与支払いソリューションをグローバルに拡大するための理想的なパートナーです。フィリピンにおける同社の知見・ノウハウとKadmos社のグローバルなカバレッジが組み合わさることで、船員とその雇用主に革新的な給与支払い体験を提供できる最高の製品が生まれると確信しています。

Kadmos社共同創設者 Justus Schmueser氏のコメント
Kadmos社がNYKグループの一員となることで、すべてのステークホルダーが大いに恩恵を受けると信じています。100年以上の歴史を持つNYKの経験や信用と、私たちの持つ革新的テクノロジーを組み合わせて相乗効果が出せると考えています。

当社専務執行役員 鹿島 伸浩のコメント
当社がドイツの新進気鋭のフィンテック企業であるKadmos社買収の合意にこぎ着けたことを大変うれしく思います。
フィリピンからスタートしたマルコペイ社の実績と知見を活かし、Kadmos社との協力で早期にサービスの対象範囲を全世界に広げて、船員E−MONEY事業の更なる成長にまい進します。
当社のミッションであるBringing value to life.を体現するひとつの形として、我々の一番身近な海で働く仲間である世界の船員の生活基盤の向上に貢献できるように、安全・安心・信頼を大切に価値のある船員E −MONEYサービスのプラットフォームの提供を目指します。

当社執行役員・当社グループ欧州地域代表 Carl-Johan Hagmanのコメント
Kadmos社のチームを当社グループに迎え入れられることを大変うれしく思います。Kadmos社の成長を更に加速させることを楽しみにしておりますし、起業家精神に溢れるKadmos社のメンバーが当社グループの文化の発展に貢献してくれることを願っています。


Kadmos 社の概要
Kadmos Holding GmbH
本社:ドイツ・ベルリン
設立:2021年
共同創設者:Justus Schmueser及びSasha Makarovych
ウェブサイト: https://www.kadmos.io/

当社が中期経営計画で定める事業投資方針

日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing - ” を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。

以上

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