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アンモニア燃料船向けN2O除去装置の新規開発が グリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発プロジェクト」に採択

日立造船株式会社
日本郵船株式会社
一般財団法人日本海事協会

国際海運の温室効果ガス排出削減に向けた取り組み

日立造船株式会社(大阪府大阪市、三野禎男社長兼CEO、以下「日立造船」)と日本郵船株式会社(東京都千代田区、曽我貴也代表取締役社長、以下「日本郵船」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がグリーンイノベーション基金事業(以下「GI基金事業」)として2023年11月に追加公募した「次世代船舶の開発プロジェクト」において、「アンモニア燃料船搭載のN2Oリアクタ開発」を提案し、このほど採択されました。

 国際海事機関(「IMO」)は、国際海運から排出される温室効果ガス(以下「GHG」)を2050年頃までに実質ゼロとする目標を2023年7月に掲げました。同目標の達成に向けて、GHGを排出しない次世代船舶の研究開発が急務となっており、特に船舶燃料を従来の化石燃料から燃焼時に二酸化炭素(以下「CO2」)を排出しないアンモニア等の代替燃料へ転換する技術開発が、GI基金事業として進められています。

 本事業では、アンモニアを燃料とした場合に排出される亜酸化窒素(以下「N2O」)を触媒によって除去する装置(以下「N2Oリアクタ」)を開発します。N2Oの地球温暖化係数(注1)はCO2の約300倍であり、GHG排出削減効果の高いアンモニア燃料船の実現には、N2Oの排出量削減が必要不可欠です。N2Oリアクタの開発・普及を通じて、海上輸送におけるカーボンニュートラルの早期実現を目指します。

日立造船は、舶用エンジンにおける窒素酸化物(NOx)除去のための舶用SCR(Selective Catalytic Reduction:選択的触媒還元法)装置の開発など、触媒技術に高い実績とノウハウを有しており、本事業では舶用2ストロークエンジン(注2)向けにN2O削減のための触媒開発および装置化、機器配置の最適化などを行います。日本郵船は、2026年11月に竣工予定のアンモニア燃料船に、日立造船が開発したN2Oリアクタを搭載し、実証航海による安全性・性能確認などを担当します。なお、本事業によるN₂Oリアクタの安全性確認や、今後の国際的なガイドライン策定に関わる基礎研究などについては、協力機関である日本海事協会(ClassNK)が行う予定です。

【本事業における各社の役割と社会実装に向けた取り組み】

3者はGHGを排出しない次世代船舶の研究開発に積極的に挑戦し、国際海運が排出するGHG削減に貢献するとともに、環境技術で世界をリードしていきます。


なお、本事業の概要は次のとおりです。
1.公募実施者 :国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
2.事業名 :グリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発」プロジェクト(追加公募)
3.実施者 :日立造船株式会社(幹事会社)、日本郵船株式会社
4.協力機関 :一般財団法人日本海事協会
5.研究開発テーマ:アンモニア燃料船搭載のN₂Oリアクタ開発
6.実施期間 :2024年度~2027年度(予定)



(注1) 地球温暖化係数
CO2を基準にして、ほかのGHGがどれだけ地球を温暖化する能力があるかを表した数字

(注2) 2ストロークエンジン
エンジン1回転(ピストン1往復)あたり、1回の燃焼を行うエンジンのことであり、部品点数が少なく、軽量コンパクトであることが特徴

以上

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