• プレスリリース

船上でゴミを分解してエネルギーに転換

亜臨界水処理技術のサステイナブルエネルギー開発株式会社に出資

当社は8月25日、都市で発生する可燃性廃棄物などの未活用資源によるエネルギー供給事業を手掛けるサステイナブルエネルギー開発株式会社(以下「サステイナブルエネルギー開発社」)に出資しました。

サステイナブルエネルギー開発社は、可燃ゴミなどの有機物を亜臨界水処理技術で分解して最終的にバイオ燃料などのグリーンエネルギー製品(注1)を生成するISOPシステム(イソップシステム、注2)を展開しています。当社はサステイナブルエネルギー開発社への出資により、同社の革新的な技術の商業化をサポートし、船上でISOPシステムを用いてゴミやスラッジなどの有機性廃棄物からエネルギー原料を生成する共同検討を行います。将来的には生成したエネルギー原料の船舶用燃料としての応用など、今後の研究開発を通じて、船上における脱炭素化の実現を推進してまいります。

ISOPシステムは、可燃ゴミなどの有機物を密閉空間で亜臨界水処理技術により低分子化合物に分解し、さらさらした粉状のエネルギー原料を生成する一連の装置群から構成される革新的なシステムです。生成されたエネルギー原料はバイオ石炭、メタンや水素などのバイオガス、バイオコークスといったグリーンエネルギー製品として再利用することが可能です。既存の焼却炉のようにダイオキシンなどの有害物質を発生させないため、環境に優しい点が特徴です。

ISOPシステムの特徴と構成

同システムはゴミの分別を必要とせず、燃えるゴミ、ビニール・プラスチック、発泡スチロール、衣類、廃棄食品、有機汚泥、畜産糞尿・ヘドロ、木片、その他ほとんどすべての有機物質に対して有効です。大型化や小型化が容易で、移動が可能な車載型も展開されており、都市部のオフィスビルや自治体、被災地など多様な場面での活用が想定されます。

ISOPシステムの概要

当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」(※)を2021年2月3日に発表し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を進めています。2022年3月24日には、2021年度のESG経営の具体的な取り組みと施策、超長期視点での持続可能な成長戦略を紹介する「NYKグループESGストーリー 2022」(※※)を発表しました。当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。

サステイナブルエネルギー開発社の概要

社名 : サステイナブルエネルギー開発株式会社
設立 : 2014年6月
住所 : 宮城県仙台市青葉区中央3-10-11
代表者 : 代表取締役CEO 光山昌浩
事業内容 : 再生可能エネルギー等による発電・燃料化施設の設計・運営、バイオマス資源関連事業

(注1)グリーンエネルギー製品
バイオ石炭、バイオメタン、バイオ水素、バイオコークスなどを指す。

(注2)ISOP = Integrated Subcritical water Organic waste Power generation system の略。

以上

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