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客船「飛鳥Ⅱ」×「日本工芸会」コラボレーション決定

日本の伝統工芸を継承し、地方創生に貢献

当社グループの郵船クルーズ株式会社(以下「郵船クルーズ」)は、公益社団法人日本工芸会(注1、以下「日本工芸会」)と初のコラボレーションを実施する事を発表しました。

郵船クルーズが保有・運航する客船「飛鳥Ⅱ」(注2)において、2022年より重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)を中心とした方々が制作した作品展示のほか、工房を巡る寄港地観光ツアー、工芸作品を器に用いた食事の提供、トークイベント等が行われる予定です(注3)。
また、船上では工芸品の販売も行い、売上金の一部を寄付し、日本の伝統文化継承のために役立てられます。

当社は、日本の伝統工芸を積極的に船内装飾に取り入れてきました。1928年、石川県金沢生まれの漆芸家であり、後に人間国宝に指定された松田権六(まつだ ごんろく)氏の申出により、客船「照国丸」と「靖国丸」の一等ベランダ出入口の扉一対に高さ9尺の扉に金粉、銀粉を使った「満開の藤の花が長く垂れている下に蛇籠」(じゃかご)という蒔絵が描かれました。この蒔絵は大変好評を博し、その後多くの客船が船内の装飾に蒔絵を採用するきっかけになりました。

「新田丸」一等船客食堂図。中央壁面が権六氏の蒔絵
パンフレット『欧洲航路新造船 新田丸 八幡丸 春日丸』より転載

新田丸

靖国丸

今回のコラボレーションは、日本の伝統工芸を積極的に船内装飾に取り入れてきた当社グループが日本工芸会の活動に賛同して実現したもので、松田権六氏の指導を受けた日本工芸会副理事長の室瀬和美氏も参加予定です。
当社グループは今年、ESGの経営戦略への統合をさらに加速させることを掲げた「NYKグループ ESGストーリー」を発表し、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。事業を通じ日本の伝統文化を紹介・保護することで国内外の日本文化への関心を高めるとともに、地方創生に貢献してまいります。

郵船クルーズ プレスリリース

日本歴史博物館ホームページ「航跡:漆芸家『松田 権六』」

(注1)公益社団法人日本工芸会
重要無形文化財保持者を中心に伝統工芸作家、技術者等で組織される団体で、先人から受け継いだ世界に卓越する優れた伝統工芸の技術を一層研磨するとともに、今日の生活に即した新しいものを築き上げている。また、文化財保護法の趣旨に沿って、昭和29年以来毎年、日本工芸の美と技が結集した「日本工芸展」を開催。

(注2)
「飛鳥Ⅱ」は日本船籍最大の客船で、約100日間の世界一周クルーズ、アジア・オセアニア方面へのロングクルーズ、日本の夏祭りを巡るクルーズ、1泊からのショートクルーズなど多岐にわたり展開。全室海側の客室、ゆったりとしたスペースや新設の露天風呂など充実の設備、日本人乗船客の嗜好に合わせた多彩な食事やエンターテイメントが特徴。
船籍:日本 船籍港(母港):横浜港 総トン数:50,444トン 全長:241m 乗客数:872名 乗組員数:約490名 客室数:436室(全室海側)

(注3)
作品の常設展示は2022年3月以降、コラボレーションクルーズ企画は2022年秋以降を予定。

以上

掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。