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創業136周年を記念し社長があいさつ

10月1日に当社は創業136周年を迎え、社長の長澤仁志は当社グループの社員に向け、あいさつを行いました。



当社は本年10月1日、創業136周年を迎えました。NYKグループ全社員で歴史の1ページを加えたことを喜びたいと思います。また、今日に至るまで日本郵船グループの歴史を紡いでくださった諸先輩方に敬意を表するとともに、われわれの事業活動を多方面からご支援をいただいている全てのステークホルダーの皆さまへ、心より感謝申し上げます。

海運業界は、コンテナ船運賃の高止まり、ドライバルク市況の好調などを背景に歴史的好況が続いています。当社グループの連結業績は、2022年3月期第1四半期において1,536億円の経常利益を記録し、通期でも過去最高益を大幅に更新する5,000億円の経常利益を見込んでいます。今回の好業績は、当社グループ全社員の努力の賜物であり、感謝申し上げるとともに、皆さんの頑張りに心から敬意を表したいと思います。長期的な構造不況に苦しんでいた当社グループにとっては、この天祐とも言える機会を活かして、先を見据えたさまざまな施策を発表していますので、以下に幾つかの事例を紹介します。

まずは、ESG経営を強力に推進するため、約2,000億円を投じて、LNG燃料焚き自動車専用船の船隊整備を行うことを決めました。ドライバルクの船隊整備も準備を進めており、将来の本命と目されるアンモニア・水素への燃料転換につなげていくためにも、Bridging Solutionと言われるLNG燃料による環境負荷低減を加速させます。また、長年の懸案だった「飛鳥II」の後継船建造を正式に発表しました。現在、客船市場は逆風の中にありますが、日本の客船文化を次代へつなぎ、地方創生に貢献していくことはESG経営の視点においても大変意義深いことだと捉えています。次に、不動産部門のポートフォリオ改革について触れたいと思います。御成門、横浜での新ビル建設プロジェクトに加え、郵船不動産(株)の一部株式を、日本郵政不動産(株)へ譲渡しました。郵船不動産のさらなる成長、当社保有不動産の価値向上のために必要な施策だと判断しました。その他にも、洋上風力周辺事業への参画の足固め、運賃安定型事業であるLNG船の新規案件の獲得など、各事業で着々と成果を挙げています。

一方で、木材チップ船 Crimson Polarisの青森県八戸沖での座礁、油濁事故について、今一度触れたいと思います。当社は傭船者という立場ではありますが、燃料の一部が漏油、積載貨物の一部とともに、近隣の海岸に漂着する事態となったこと、大変重く受け止めています。関係者の一人として当該事故に関する社会的責任を果たすため、まずは、100名を超える社員の皆さんに海岸の清掃作業に従事してもらいました。引き続き、われわれに協力できることを模索していくつもりです。詳細な事故分析や具体的な対策はこれからですが、このような事故を二度と起こさないという強い決意と安全意識の更なる徹底が最も重要です。当社グループにとって、「安全とは絶対に譲れない核心的なもの」であり、ESG経営の一丁目一番地であることを再度強調しておきたいと思います。

次に9月30日に発表したGHG削減の新しい長期目標 「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」についてコメントします。日本を含めた幾つかの国や産業から、ゼロエミッション目標がすでに発表されており、IMOの議論の中でも、2050年目標をGHG排出量ゼロに上方修正すべきという声が高まっています。そのような状況の中、「2015年比較で、2050年にGHG排出量を原単位で50%削減する」 という従来の長期目標では、現時点における社会からの要請に応えるには、不十分だと判断しました。まずは外航海運事業のみを対象としていますが、この新しい目標を達成するには、大規模な環境投資と研究開発が必要であり、造船所、舶用メーカー、顧客を中心とする全てのステークホルダーの皆さまのご理解とご協力が不可欠です。さらには、次世代燃料の供給ラインを安定的に確保していくためには、さまざまな団体・企業との協調に加え、グローバルな港湾インフラの整備も必要です。当社グループは、国際海運を代表する企業として、この活動の先頭に立ち、力強く牽引していく責任があるとの結論に至りました。これまで何度も触れてきましたが、この問題に真正面から取り組まない企業は確実に淘汰されます。何が何でも2050年にネットゼロを達成するという強い覚悟を持ち、この難題にチャレンジしていくつもりです。

最後に、改めてコミュニケーションの重要性について触れたいと思います。新型コロナウイルス感染拡大による世界的な混乱が収まらないことで、引き続き、当社グループの事業環境にも大きな影響が出ています。各国での水際対策強化や国際旅客便の長期低迷などが、貨物のトレードパターンに変化をもたらしていますが、どこかのタイミングで必ず「次の変化」が起こります。その兆しを見逃さないよう、個々人が、アンテナを高く張り、顧客や市場の動向を注意深く観察するように心掛けてください。各人または各部署において、タテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーション強化を強く意識してほしいと思います。

当面は、NYKグループ全体にとって順調な事業環境が続く見込みですが、当社グループの中でも、観光、飲食などに携わる事業は非常に厳しい状況にあります。ただ間違いなく、陽はまた昇ります。しっかり前を向いて頑張っていただきたいと思います。

新型コロナウイルスの影響により混乱が続いていますが、健康にはくれぐれも留意ください。当社グループの社員およびそのご家族、そして物流の最前線で働く全ての皆さんが健やかな日々を過ごされることを祈念して私のあいさつとさせていただきます。


2021年10月1日

日本郵船株式会社
代表取締役社長
長澤 仁志

以上

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