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LNG燃料自動車船“SAKURA LEADER”が、世界初となる“Digital Smart Ship(DSS)” ノーテーションを取得

当社が運航する本邦初のLNG燃料自動車専用船“SAKURA LEADER”は、一般財団法人日本海事協会(以下「日本海事協会」)の検査の下、10月28日、先進的なデジタル技術を備えた船舶に付与される船級符号(ノーテーション)(注1)、“Digital Smart Ship(DSS)” を世界で初めて取得しました。

背景

当社はかねてから、SIMS(注2)やLiVE for Shipmanager(注3)を始めとする本船運航データ関連システムの整備、i-Shippingプロジェクト(注4)への参画等、中期経営計画「Digitalization and Green」のもと最適経済運航・安全運航の確立を推進しており、今回のDSS取得もその一環となります。

DSSノーテーション取得について

日本海事協会におけるノーテーション“DSS”は、⾰新的な技術の普及・発展を促すことで、海上における環境保全、安全性の向上、持続可能な開発を支援することを目的として開発されたものです。
今回、本船のノーテーションには、エネルギー消費効率の分析機能に関わる“DSS(Energy Efficiency)”、機関モニタリングに関わる“DSS(Machinery Monitoring)”、船上でのデータ処理及び陸上へのデータ送信に関わる“DSS(Connected Ship)”が付記されます。これは革新的技術を用いた高度な取り組みを行っている船舶である事を意味します。これら3つのノーテーションの取得は、単なるコンセプト設計にとどまらず、実運航での使用を実現した世界で最初の船舶となります。
なお、本船は環境省および国土交通省の「代替燃料活用による船舶からのCO2排出削減対策モデル事業」の支援により、LNG燃料を最大限活用し、二酸化炭素(CO2)排出削減に関する実運航における実証実験を予定しており、本ノーテーション”DSS”に関わる機能も活用されます。

今後について

本ノーテーションの取得は、当社の技術的なノウハウを生かし今後の技術開発に役立てる事で、さらなる環境保全や安全性の向上を目指すものです。またこのような取り組みを通じ、お客様の新たなニーズの探求・創出に努めてまいります。

当社グループは、新中期経営計画“Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green”で策定した事業戦略に基づき、船舶のデジタライゼーションによる高度な安全運航と効率性のさらなる向上、環境負荷の低減に向けた事業展開に取り組みます。
(参考 : https://www.nyk.com/csr/technology/

(注1)船級符号(ノーテーション)
各船級協会が要件を満たした船舶やシステムなどに与える符号。

(注2)SIMS
「SIMS(Ship Information Management System)」運航状態や燃費、機器の状態など毎時間の詳細な本船データを船陸間でタイムリーに共有するための、当社グループが開発したシステム

(注3)LiVE for Shipmanager
SIMSで収集した各種運航データを一つにまとめ、船主・船舶管理会社が燃費を抑えた最適運航や安全運航に活用できるようにしたアプリケーション。

(注4)i-Shipping
海運業界に対するIoTなどを活用した先進安全船舶への期待が高まり、国土交通省が中心となって発足したプロジェクト。
当社及び(株)MTIは「機関プラント事故予防」、「衝突防止と自律操船」などのプロジェクトに参画している。

以上

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