大型原油タンカーが気象庁長官から表彰

~気象観測通報への貢献が評価~

当社が運航する大型原油タンカー「高松丸」は、多年にわたり海上気象の観測通報に協力して気象業務の発展に寄与した功績が認められ、気象庁から表彰されました。6月3日に気象庁講堂(東京都千代田区)で開催された気象記念日式典に当社経営委員の岡崎一正が出席し、気象庁長官より感謝状を受け取りました。

感謝状授与式

前列左 当社経営委員 岡崎一正

国土交通大臣および気象庁長官は、海上気象または海洋観測・通報を励行している船舶に対して毎年表彰を行っています。当社は2005年に運航船3隻が国土交通省大臣表彰と気象庁長官表彰を受賞し、昨年運航船1隻が気象庁長官表彰を受賞しました。

今回表彰された「高松丸」は2012年に竣工し、年間約200万トンの原油を主に中東から日本へ輸送している船舶です。

当社はこの度の受賞を励みにより一層の安全運航に努めるとともに、引続き海洋上の気象情報提供に協力します。

高松丸

<本船概要>
全長: 333.00メートル
全幅: 60.00メートル
計画満載喫水: 21.04メートル
総トン数: 157,961トン
載貨重量トン数: 311,087トン
高松丸
管理会社: NYKシップマネジメント社 (NYK Shipmanagement Pte. Ltd.)

<関連プレスリリース>

<海上気象観測について>

地球表面の70%を占める海は、世界の気象現象に大きな影響を及ぼしますが、海洋での気象データは少なく、気象観測上の一種の盲点となっています。これを補うのが、航行中の船舶による気象観測データの収集です。これは国連の専門機関であるWMO(世界気象機関)が奨励し、同じく国連機関であるIMO(国際海事機関)のSOLAS条約(海上における人命の安全のための条約)にも規範として定められています。その背景には、各国の気象機関が外洋を航行する船舶のために気象情報を提供する代わりに、船舶は観測の難しい海洋上での気象情報収集に協力する、という考え方があります。そのための通報方式も国際的に統一されており、風向、気圧、気温、水温、うねりの高さ、雲の種類と高低などの観測結果はすべて数字のコードに翻訳され、WMOの国際気象通信網を通じて世界中に配信されます。これをもとに世界の気象機関が天気図などの気象データを作成し、それが再び、航行中の船舶にフィードバックされる仕組みです。
コンピュータを始めとする先端装置を備えた船舶も、台風や濃霧のような運航に悪影響を及ぼすような気象情報が不可欠です。同様にスーパーコンピュータを駆使した現代の気象予測技術も、広大な海洋上での気象データの収集なしには意味をなしません。
こうした両者のギブ・アンド・テイクがもたらす恩恵は、船舶の安全運航はもとより、私たちの生活にとって、極めて大きいといえます。

以上

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