物理探査事業へ本格参入

~エネルギーバリューチェーンの最上流へ~

当社が共同出資する株式会社オーシャン・ジオフロンティア(以下OGF、注1)は本日、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と新三次元物理探査船の業務委託契約を締結しました。

1. 経緯

2018年に第3期海洋基本計画が閣議決定されたことを受け、日本周辺海域における資源の探鉱・開発に関する調査が継続されることになりました。これにより資源の探鉱活動がさらに進められ、新しい油ガス田の発見が期待されています。
 この新たな需要に対応するため、当社は、株式会社日立製作所(日立)およびPGS Geophysical AS(PGS)とともに昨年2月にJOGMECが発表した「新三次元物理探査船による運航・調査委託業務の委託を前提とした同船の裸傭船契約を締結する予定者、及び同船の調達相手先を選定する公募」に応札し、12月にOGFを設立しました。

2. 受託内容

OGFはJOGMECが所有する新三次元物理探査船を使用した国内石油天然ガス基礎物理探査を実施する業務、並びにそれに伴う船舶運航、本船の保守管理、地質のデータ取得・処理、および調査に必要な機器等の導入業務などを含めた広範囲な業務を受託します。これは、閣議決定された第3期海洋基本計画に基づく国内の石油天然ガスの基礎物理探査であり、期間は最大10年間の予定(単年度ごとに更新)です。

<物理探査>
海底以深数キロメートルに存在する石油・天然ガスを探すために、エアガンと呼ばれる装置から音波を発し、海底面や地層の境界からの反射波を本船が曳航する8キロメートル超の長さのストリーマーケーブルで捉え、地下のデータを取得します。これを解析することで地下構造を把握します。

(提供:JOGMEC)

本船イメージ(提供:PGS)

<三次元物理探査船>
建造年:2009年
船舶寸法:全長102.2メートル、
幅40メートル、喫水7.4メートル
総トン数:13,721トン
最大搭載人員:70名
速力:18ノット(最大)

3. 今後の展開

当社はOGFを通して、エネルギーバリューチェーン最上流である物理探査事業に参入し、新分野の経験や技術的知見を蓄積します。さらに基礎調査以外の契約受注も視野に入れ、事業拡大に取り組みます。
当社グループの中期経営計画〝Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green”に基づき、変化するエネルギー需要に対応すべくエネルギーバリューチェーン全域(注2)で幅広いサービスを提供し、海洋事業での長期安定型収益を積み上げます。


(注1)株式会社オーシャン・ジオフロンティア(OGF)

(注2)当社のエネルギー輸送事業のバリューチェーン

※赤字が今回参入する物理探査事業


<株式会社日立製作所>
データ処理・管理能力技術等を有する総合電機メーカー。
本社:東京都千代田区
執行役社長兼CEO:東原 敏昭


<PGS Geophysical AS>
物理探査から油層解析まで広範囲のサービスを提供する資源探査会社。
本社:ノルウェー・オスロ
CEO: Rune Olav Pedersen

以上

掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。