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海運業界で世界初、GHGプロトコル“スコープ3”まで対応
-温室効果ガス排出データを第三者検証、保証書を取得-

2012年7月20日

 

当社は、このたびNYKグループ会社から収集している温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gases)排出のデータについて、国際的な算定・開示基準であるGHGプロトコル1のスコープ1、2だけでなく、スコープ3にも適切に対応して算出し、正確な数値を開示しているとの第三者検証機関による保証書(Assurance Statement)を取得しました。スコープ3に対応したデータの集計・算出・開示が第三者検証機関による検証を受け、保証書を取得したのは、海運業界では世界で初めてとなります。
 
今回の検証は、第三者検証機関であるLRQA ジャパン2がISO14064の規格3と、GHGプロトコル“コーポレート バリューチェーン スタンダード(Corporate Value Chain (Scope 3) Accounting and Reporting Standard)”に則して検証し、データの妥当性を確認しました。GHGプロトコルでは、事業者自らが活動の中で直接排出するGHG量を対象とするスコープ1とエネルギー消費することで間接的に排出する部分のスコープ2に追加して、自社の事業活動で必要な材やサービスなどの購入から移動、廃棄までのバリュー(サプライ)チェーン全体で発生する間接排出を対象とするスコープ3注4が設けられています。
 
当社グループは、それ自体を当社サービス提供のバリューチェーンと位置付けて、スコープ3への対応とそのデータ検証の動きが今後世界的に広がると認識し、先行して対応しました。さらに今年度からは、輸送手段である船舶や航空貨物機を運航する際に発生するCO2排出量の把握・削減だけでなく、その輸送手段をライフサイクル アセスメント(LCA: Life Cycle Assessment)5の観点から捉え直し、船舶や航空貨物機が製造される際や船舶燃料やジェット燃料が精製される際に発生するCO2なども含めて把握することで、より広範なCO2排出量の把握・削減に取り組んでいきます。
 
当社は、主要な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の運航船舶からの排出量を2015年までに2010年比で原単位10%以上の削減を目標とし、また当社グループ会社を含め、運航する船舶や貨物航空機、車両の燃料使用量の削減を日々の業務の中で実践し、各事務所の電気使用量などの低減にも積極的に取り組んでいます。また、当社グループの国内会社69社、海外会社114社を対象に当社独自のシステムで輸送中に費やす燃料、オフィスの電気、ガス、蒸気、水、廃棄物等の数値データを毎月収集・集計し、毎月の推移をグラフ化してその傾向値を把握できるように各社へフィードバック(情報共有)しています。
 
当社グループは、国際的な環境負荷データの算出と把握という流れ、そして荷主様や関係団体・機関からのご要望に応えるため、今後さらに当社グループでデータの把握・開示を進め、環境負荷低減の体制を強化していきます。
 
当社グループは、これからも地球環境・生物多様性の保全につとめ、持続可能な社会の実現へ貢献します。
 
注1: GHGプロトコルとは、温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gases)排出の国際的な算定や開示の基準(ガイドライン)であり、現在世界で広く普及している。その手法を開発しているのが、GHGプロトコル・イニシアチブで、1998年に米国の環境シンクタンク「世界資源研究所(WRI: World Resources Institute)」と世界の事業者170社で構成される「持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD: World Business Council for Sustainable Development)」を中心に世界の事業者やNGO、政府機関など利害関係者の共同活動として始まり、組織(企業等)からのGHG排出や製品のLCA注5を考慮したGHG排出量の算定・開示手法を開発している。
 
注2: LRQA ジャパンは、ロイド・レジスター(Lloyd’s Register)の100%出資によって1985年に英国で設立され、同国で第1号の第三者認証機関として認定されたロイド レジスター クオリティ アシュアランス(LRQA)の日本支店。国内外のNYKグループ会社49社・122事業所(2012年6月現在)の環境管理システムを検証し、ISO14001の認証書を各社・各事業所へ発行している。
 
注3: 国際標準化機構(ISO)が策定した包括的な環境規格で、主に温室効果ガスの排出と吸収を定量化するための要求事項である。
 
注4:当社グループによるスコープ1~3の情報は、以下の表を参照。

 
説明
当社グループの算出対象例
スコープ1
管理可能な直接排出源
算定者が所有・管理している設備における燃料の使用など算定主体自らの活動からのGHG排出
         燃料(都市ガス、重油、軽油、ガソリン等)の使用由来のCO2排出
スコープ2
管理可能な間接排出源
エネルギー使用に伴うGHG排出のうち、電力、熱(蒸気・温水・冷水等)の購入によるGHG排出
         電力の使用による電力会社からのCO2排出や、蒸気・温水・冷水の使用による地域熱供給会社からのCO2排出
スコープ3
企業のバリューチェーンで生じるScope2以外の間接排出
業務に必要な物品・原材料の購入を通じた上流側バリューチェーンでのGHG排出や、製品の輸送・サービスの提供に伴う上流側バリューチェーンでのGHG排出
当社グループとして、スタッフの通勤、出張、船舶・貨物航空機の製造時、バンカー・ジェット燃料の精製時のCO2排出
 
         原材料の製造・輸送に起因するCO2排出
         製品の輸送や販売先での更なる製品加工などに起因するCO2排出
         従業員の通勤・出張に伴うCO2排出

 
注5:ライフサイクル評価。提供された材・サービスを製造→使用(運航)→廃棄の各場面で環境負荷を明らかにし、関与する活動として評価する。
 
以上
掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。