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    ~入社式で新入社員35人に社長が訓示~
 
 

人間力活かしモア・ザン・シップ・カンパニーへ
~入社式で新入社員35人に社長が訓示~

2010年4月2日

  当社は4月1日、本店ビルで2010年度入社式を行い、代表取締役社長 工藤泰三が新卒採用社員35名【陸上社員29名、自社養成海上社員3名(航海コース2名、機関コース1名)、海上社員3名(航海士3名)】に対して以下の通り訓示を行いました。

記 
 
 皆さん入社おめでとうございます。
 去年1年間を振り返りますと、上期はリーマンショックの直後であり、上期だけでも400億円を超える大きな赤字を計上しました。その原因は、一つがコンテナ船で、もう一つが航空運送です。この二つで合計490億円の赤字を計上しました。私はリーマンショック後に社長になりましたが、当時この状態が2年程続くのではないかと予想していました。幸いなことに、去年の10月から業績は反転し、何とか下期には80億円程度の黒字が計上できそうです。
 
 船は、消費財を運ぶコンテナ船や自動車船とエネルギー・資源関係を運ぶ不定期船と大きく2つの種類に分けられます。また、航空貨物も消費財を運んでいます。こういった消費財は、アメリカ・ヨーロッパの景気にすぐ左右されます。そのため、荷動きが減少し、残念ながら大きな赤字を計上してしまいました。一方、資源・エネルギー関係では、中国が最大の輸入国です。鉄鉱石でいえば、中国は、昨年6億トン以上を輸入しました。ちなみに、日本の輸入量は1億トン程度にすぎません。下期に入って業績が回復した最大の理由は、資源関係を中心とした輸入の回復で、特に鉄鉱石の輸入の回復が収支の下支えとなりました。コンテナ船・航空輸送は、下期から回復基調になってはいますが、依然として赤字が続いています。
 
海運は国内だけでなく、世界中に市場があり、船は世界中どこにでも行けますが、やはりコンテナ船・自動車船が本格的な回復をしなければ、大きな経常利益の達成は困難です。ご存知の通り、アメリカ・ヨーロッパは依然として景気回復の足取りは重いですが、これがどうなるかが今年一年間の最大の関心事です。
 
 皆さんに理解してもらいたいことは、世界の船を建造している大半が韓国・日本・中国の3ヶ国であり、船員の大半はインド人かフィリピン人なので、コスト面での差別化はできないということです。このように船がコモディティー化している中で、我々が黒字を拡大していくすべはひとえに人間力、即ち皆さんの力にかかっています。会社の業績はまさに皆さんが支えることになるのです。我々にとってより大事なことは、貨物を輸送する上での安全確保・環境保全が全ての基本となることです。皆さんの創意工夫により、他社との差別化を図る。これはまさに人間力が無ければ出来ないことです。日本郵船が目指す方向は、more than shipping companyです。日本郵船はもちろんshipping companyですが、それ以上のことをやりたいということです。
 
 差別化を図るには、お客様に対し、海上輸送だけではなくて陸上分野、倉庫、トラックを含めたあらゆる物流の問題に関し、その改善策・解決案を提案することです。皆さんは、船会社に入社しましたが、船会社プラスαの部分をぜひ磨いて、お客様に日本郵船のサービスを利用していただく、これが皆さんの仕事になります。皆さんは、これから物流関係の研修などにも取り組むと思いますが、そういった現場で知見を高め、日本郵船を大きくしてもらいたいのです。
 
株主をはじめステークホルダーの皆様の期待に沿う利益を上げ続けるためには、皆さんの創意工夫をどんどん活かし、大いに頑張ってやってもらいたいと思います。私ども海運はblood vessel、血管です。この海運がなければ、日本の輸出も日本に入ってくる鉄鉱石・原油の輸送も出来ません。
 
 我々の物流事業というのは、それ自体が社会に貢献し得る大変誇りのある仕事だと思います。その観点からも強い船会社、物流会社でなくてはなりません。皆さんの元気そうな顔を見ますと、私どもも非常に勇気付けられます。体に気を付けて、頑張ってもらいたいと思います。おめでとうございます。
                                                                                                                   以上
 
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