海事産業における陸上データプラットフォーム活用に関する取り組みを発表
―日本郵船とDNV-GL社による連携―

2017年6月2日

日本郵船株式会社
株式会社MTI


日本郵船株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:内藤 忠顕、以下日本郵船)および当社グループの株式会社MTI(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中康夫)は本年6月1日、ノルウェー・オスロで開催中の国際海事展「ノルシッピング2017」 において、DNV-GL社(本部:ノルウェー・オスロ、注1)と共同で、エンジンメーカーであるMAN Diesel & Turbo社(本社:ドイツ・アウクスブルク)の支援を受けて取り組んでいる、海事産業における陸上データプラットフォームの活用に関する共同プロジェクトの第1フェーズの成果について発表しました。

本プロジェクトでは、海事産業におけるビッグデータの活用促進を目的として、日本郵船が運航するコンテナ船から得た機関情報を含む運航データを、DNV-GL社が立ち上げた産業用データプラットフォーム“Veracity”(注2)に集積し、船舶の性能解析や状態基準保全(CBM、注3)、船級検査時の各種データ提供へ活用することを目指しています。

本プロジェクトは3つのフェーズに分けられ、2015年11月に開始した第1フェーズでは、データの集積、管理に関する基本的な機能の構築に取り組みました。今後の第2フェーズでは、エンジンの予防保全や船舶性能解析におけるデータ活用を通して、データの品質チェック、セキュリティやアクセス権管理などの機能をテストし、第3フェーズではデータを活用した新たなビジネスモデルの開発を予定しています。

当社グループは、船舶の安全性・経済性の追求および国際的な競争力強化のために、今後も世界のパートナーと連携し、ユーザーの視点を活かした海事産業のイノベーションに取り組んでいきます。


 

「ノルシッピング2017」にて行われた報告会
写真右から、
当社経営委員スヴェイン・スタイムラー、
トロンド ホドネSales and Marketing Director, DNV GL-Maritime、
MTI船舶技術部門長 安藤英幸

(注1)DNV-GL社
ノルウェー・オスロに本部を置く自主独立財団として1864年に設立。世界100ヶ国以上、約16,000人のスタッフにより第三者認証機関、船級協会、オイル・ガス分野のリスクマネジメント、風力・電力送配電分野のサービスを提供しているプロバイダー。

(注2)Veracity
 DNV-GL社が今年2月に対外発表した、海事をはじめとする様々な産業分野におけるIoTデータの管理、活用を目的としたデータプラットフォーム。
https://www.dnvgl.com/data-platform/index.html

(注3)状態基準保全
Condition Based Maintenance(CBM)。機器が故障した後や一定間隔でメンテナンスするのではなく、機器の状態をモニターして状態に応じて都度メンテナンスを行う予防保全のこと。

<関連リリース>
DNV-GL社プレスリリース(英語)
NYK and DNV GL cooperate to unlock the potential of maritime data
以上 
 
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