お客さまとともに
物流サービス
日本郵船グループはこれまで、海上フォワーディング※1および陸送・倉庫保管・配送事業を主体とするNYKロジスティックス事業と、航空フォワーディングを中心とする郵船航空サービス(株)の協業で総合物流サービスに取組んできました。しかし、今後は郵船ロジスティクス(株)に統合し、事業と組織の運営をグローバルレベルで統一していきます。これによって、海上・陸上・航空の事業ネットワークの連携や、これまで培ってきた品質重視のノウハウ・技術の共有、倉庫施設やシステム等のアセット使用の効率化、そして、最も重要な経営資源である人材の活用を、名実ともに一つとなったマネジメントのもとに強力に推し進め、その質および規模の両面においてお客さまの多様な要望に応えるべく、よりいっそう充実した総合物流サービスの提供が可能になります。
2010年10月、日本地域での統合を皮切りに、2011年4月には、欧州、米州、アジア、オセアニアなど、計20カ国以上の国々で2社統合を実行し、2012年3月までにグローバル統合を完了させます。自社のグローバル体制を強化し、地域に根ざした事業運営を通じて、国際経済の発展に貢献していきます。
※1 フォワーディング
船会社や航空会社からスペースを調達してお客さまの貨物を輸送する事業、およびその輸送に関連した通関などの手配を行うサービス
郵船ロジスティクス(株)の物流サービス
神戸ターミナルお客さま満足度調査
お客さま満足度調査結果
コンテナ・ターミナルは国際物流において、海と陸をつなぐ結節点であると同時に、貨物を媒体としたお客さまとの接点でもあります。そこで、お客さまからどのように評価されているのかを把握するため、2008年度より約80社を対象としてお客さま満足度調査を行っています。各社へ直接訪問して調査の趣旨を説明し、調査後には結果と今後の取組みについて報告しています。お客さまからいただいたご意見やご指摘を真摯に受け止め、改善に努めています。その結果、コミュニケーションが良好になり、徐々に高い評価をいただいています。今後もさらなる満足度向上に向けて、取組みを進めていきます。
輸送部材管理システム
資源・環境問題や物流コストの高騰を背景に、使い捨ての梱包資材の代替として、繰り返し使用可能な輸送部材を導入するお客さまが増えています。当社と(株)MTIは、自動認識技術を利用したソリューションでお客さまの輸送部材の運用をサポートしています。
再利用可能な輸送部材は回収が必要であり、管理方法によっては紛失・盗難・回送の増加など、かえってコストの増加につながることがあります。そこで、輸送部材に電子タグ※1を貼付することにより、適切な所在管理が可能となり、上記リスクを軽減することができます。MTIの実験施設である、MTI TOKYO LABではこのようなお客さまのニーズに応えるための技術を検証するとともに、お客さまに自動認識技術をご理解いただくための機器展示やデモンストレーションを行っています。
MTI TOKYO LABの2010年度見学者調査結果
※1 電子タグ
電波を利用して人やものを認識するタグ。ICタグ、RFID(Radio Frequency Identification)タグとも呼ばれる
客船事業
「船旅を通じてお客さまに人生の幸福を感じていただくこと」を何よりも大切に考えています。日本郵船グループは海運会社として、安全運航を基盤に、お客さまに満足いただけるようクルーズを企画し、提供しています。世界中のさまざまな港や街、美しい自然や世界遺産、船内で豊かな時を過ごすための多彩な演出、洗練された料理、健康増進のためのスパ施設など、ハード・ソフトのサービスをバランスよく盛り込み、世界のお客さまから高い評価をいただいています。
自動車の完成車物流
現在、自動車メーカーの工場から販売店に至る完成車輸送の物流管理は、一般的に車内に管理情報(仕向け地情報、納期、蔵置場所情報など)が書かれた「紙伝票」を貼ることによって行われています。もし、輸送途中で仕向け地情報などに変更が生じると、1台ごとに紙伝票を貼り替えたり、蔵置場所を移動したりと、すべて人の手で行う必要があります。それを繰り返していく結果、システム上の管理情報と現場の実車に表示されている情報との間で差異が発生する恐れがあります。
(株)MTIでは、2008年9月より総務省「ユビキタス特区」事業の元請事業者の1社として、「空間コードの活用による国際物流の効率化の実証」プロジェクトを、三菱自動車工業(株)の協力を得て3年間の計画で推進しています。「紙伝票」の代わりに「アクティブ型電子タグ※1」を用いて、完成車の個体管理および出荷移動履歴などのイベント管理を行うとともに、タグに表示機能を持たせて使用します。管理情報変更の際には、遠隔に設置するリーダー・アンテナなどの機器から発信する電波を通じてタグの表示を変更させることにより、紙伝票および作業工数の大幅削減が可能となります。
将来的には、タグによる自動入力の仕組みと自動車メーカーの物流管理システムとを連携させることで、より低コストで確実な自動車輸送を追求していきます。このように(株)MTIでは、今後もお客さま視点に立って、物流上の課題を解決する技術の開発とソリューションを提案し、新たな価値を生み出していけるよう努めます。
完成車物流現場へのRFID※2適用
- バーコードを印刷した紙伝票は、読み取りに手間と時間がかかる
- 個別車両確認作業に手間と時間がかかる
- 紙伝票の貼り替え作業に莫大な時間、工数が必要
- 紙資源を使用するため、環境負荷が高い
- 輸送中の仕向け地変更ができない
- 場所情報に各社独自方式を利用するので、複数の関係者のシステム間で共有するためのコストが高い
- 伝票の貼り替えがなく、棚卸等の工数が大幅に削減できる
- 個別車両確認が省力化できる
- 輸送中に仕向け地、客先などを効率よく変更できる
- 場所情報に空間コードを利用することで、複数の関係者のシステム間で共有するためのコストを削減できる
※1 アクティブ型電子タグ
電池を内蔵し自らデータを発信して長距離通信(数十〜数百メートル)が可能となった電子タグ。さらに今回開発した電子タグには、従来の電子タグにはなかった「表示機能」を設け、タグ貼付け対象物の蔵置場所や行き先などを、遠隔操作により自由に表示・変更することが可能となった
※2 RFID
Radio Frequency Identification
電波を利用して人や物を認識する非接触型の自動認識技術のこと
お客さまの地域社会活動への協力
当社の石炭専用船をご利用いただいているお客さま(電力会社)の地域社会活動に協力して、船の見学会を開催しています。また、LNG(液化天然ガス)輸送をわかりやすく解説した漫画本のアラビア語版を作成し、カタール国などの子どもたちへ配布しました。
LNGに関する知識、安全輸送に対する当社の取組みをカタール国など産出国において広く伝える活動は、地域社会から高い評価を受けています。
新型航空機の導入
日本貨物航空(株)(NCA)は世界に先駆けてBoeing社に最新鋭の貨物専用機Boeing747-8Fを大量に発注しており、環境負荷の大きい旧型機Boeing747-200Fは2008年3月末をもって全て退役させました。
性能面でより優れている新型機の導入で、安全運航の堅持はもとより、定時性・運送品質・サービスのさらなる向上に努めてまいります。

