トップメッセージ

安全の確保と環境対応を最優先に「モノ運び」を通じて持続可能な社会の実現に取り組みます

日本郵船グループは、海・陸・空にまたがるグローバルな総合物流企業グループとして、安全・確実な「モノ運び」を通じ、人々の生活を支えることを基本理念としています。時代の要請に応えながら、「モノ運び」を通じて、社会の発展に寄与していくことこそ、当社グループが社会にもたらす価値だと考えています。

「安全」「環境」への対策はビジネスチャンス

海運会社にとって「安全」と「環境」は欠かすことのできない経営課題であり、当社グループでは早くから地道な取り組みを続けています。「安全」「環境」への対策にはもちろんコストが発生しますが、当社グループはこれらをビジネスチャンスと捉え、よりポジティブな「競争力を高めるための投資」と考えています。
「安全」「環境」への取り組みを一段とレベルアップさせるために、現在、IoTやビッグデータなど、最新のIT活用によるイノベーションに注力しています。IoTを活用して運航データを収集し、船上と陸上でリアルタイムにデータを共有できる情報基盤を構築しています。この情報基盤で収集したデータを分析し最適運航を図ることで、燃料消費量が削減され、環境負荷が低減します。また、稼働データに基づき、エンジンなど船舶のさまざまな機器の故障予知・予防の研究も進めています。さまざまな要因による船舶のサービス停止時間を低減することは、経済的な効果のみならず、停止時間を回復するための加速によるCO2排出量増加を防ぐことから環境面においても効果があり、今後とも積極的にこの取り組みを進めていきたいと思います。
「安全」や「環境」に関する社会課題を解決することは、当社の努力だけではできません。海運業界全体で運航データを活用したイノベーションが促進されるよう、積極的に働きかけていきたいと考えています。

挑戦する企業風土づくりと国内外の優秀な人材育成に注力

当社グループが新たな事業創出や海運ビジネスの革新に挑むうえで、最も重要な経営資源は「人材」です。中期経営計画のテーマに「きらり技術力(Creative Solutions)」を掲げ、社員の意識改革に取り組むとともに、一人ひとりが技術力や現場力、創造性を発揮して、新しいビジネスの創出や課題解決を具現化できる企業風土づくりに力を注いでいます。
新規事業に挑戦する環境づくりとして、2014年、事業化のアイデアを公募し優れた企画に資金を提供する「きらり技術力育成ファンド(2017年8月「きらり技術力スタートアップ支援制度」に改称)」を創設しました。また、2015年4月からは、中堅社員向けのイノベーション推進リーダー育成プログラム「きらり道場」を開催しています。毎年2回、6カ月間にわたり、社外講師による講座や合宿研修を開催し、実例に基づいた実践的・体系的なプロジェクトの進め方を学びます。
また、より高いレベルでの安全運航と環境保全を実現するためには、優秀な船員の確保・育成も不可欠です。当社運航船の船員の9割は外国人です。今後も多国籍化は進んでいきますので、適正な船員構成を考えていく必要があります。船員教育の施策の一環として、当社は2007年6月、フィリピン・マニラ郊外に商船大学"NYK-TDG MARITIME ACADEMY"(NTMA)を開校しました。2017年に創立10周年を迎えるNTMAは、当社グループの船員養成に寄与すると同時に、フィリピンにおける教育機会の提供や雇用創出に貢献する存在として高く評価されています。

ダイバーシティや働き方改革を推進し持続的な成長を目指す

約30年前、当社グループの社員の大多数は日本人でした。現在では陸海合わせ約5万人のグループ社員のうち、およそ85%が日本以外のさまざまな国の人材で構成されています。こうしたグループ社員の能力をフルに引き出していくためにも、当社グループでは、社員の国籍や性別などにとらわれない公正な人事評価・人材登用が重要だと考えています。女性の活躍推進にも積極的に取り組んでおり、労働時間短縮などの「働き方改革」にも力を注いでいます。
同時に、コンプライアンスの強化に努めており、独占禁止法のみならず人権尊重や贈収賄禁止も含め、各地域の法令および社会規範を遵守し、社会からの要請にきちんと応えていくという姿勢を大切にしていきます。

当社グループは、これからもグローバル社会に必要とされるサスティナブルな企業集団であり続けるために、ESG(Environment, Social, Governance)を重視し、幅広いステークホルダーの皆さまのご意見に真摯に耳を傾け、ご期待に応えていきます。引き続き一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2017年10月
代表取締役社長

内藤忠顕



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