トップメッセージ

東日本大震災復興支援の継続
2011年3月11日に発生した東日本大震災は我が国未曾有の大災害となりました。被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興を願ってやみません。
日本郵船グループでは、モジュール船 “YAMATAI” やコンテナトレーラーでの救援物資輸送にいち早く取組んだほか、グループ社員の募金による義援金・支援金の寄付や被災地での漁業・漁港復興支援を目的とした「希望の烽火プロジェクト」の活動として冷凍コンテナ100本を現地に提供するなどいろいろなかたちで被災地を支援しています。私自身も当社グループの被災地ボランティア活動に参加して、側溝の泥かきなどの作業に従事しましたが、なかなか復興が進まない現地の状況を目の当たりにし、息の長い支援を続ける必要性を実感しました。今後も当社グループ全体で復興支援を継続してまいります。
CSR経営はグローバルな成長戦略の基盤
今回の震災やタイの洪水被害では、「物資の輸送」という当社グループの事業が、人々の毎日の生活を支え、社会にとって重要な役割を担っていることが改めて確認されました。またグローバル経済の発展とともに物流に対する関心は従来にも増して高まっており、まさに当社グループの真価が問われています。
2012年度が2年目となる中期経営計画 “More Than Shipping 2013” では「アジアの成長を世界へ繋ぐ」をテーマに(1)物流事業を活かして、アジア域内・発着輸送に対応(2)自動車物流・ターミナルを活かして、アジアでの完成車輸送に対応(3)技術力を活かして、より高度なエネルギー輸送に対応(4)世界ネットワークを活かして、海外資源エネルギー輸送に対応という4つの基本戦略のもと、グループの総力を結集して計画の実現を目指す覚悟です。その成長戦略を支える基盤がCSRであり、当社グループはNYKグループ・バリュー「誠意・創意・熱意」(Integrity、Innovation、Intensity:3I's)を実践しつつ、果たすべき責任の大きさを十分に認識し、より一層グローバルな視野を持ってCSRを強化していきます。
安全の確保・環境の保全は最重要課題
「物資の輸送」を通じて世界の経済成長をサポートする一方で、安全の確保と環境対応は当社グループにとっての最重要課題です。安全の確保のためには、優秀な船員の育成が不可欠であり、フィリピンでは商船大学を運営し、当社グループの船員育成のノウハウに基づいた一貫した人材育成・活用システムを確立しています。また、環境対応では、太陽エネルギー発電システムやバラスト水処理装置を搭載した船舶など先進技術の採用や運航効率の向上を推進することにより、2013年までに2006年度比原単位で最低10%削減を目標にCO2排出量削減に取組んでいます。
CSRのさらなる推進

さらに、企業が社会とともに持続的に発展するために、内部統制の整備・強化をはじめコンプライアンスの遵守、人権、労働基準への対応などにより透明性・効率性の高い経営管理体制の維持・構築が必要です。当社グループは、2006年5月に国連グローバル・コンパクト(以下GC)に賛同、支持を表明し、人権、労働基準、環境、腐敗防止に関する10原則をCSRのガイドラインとして取組んでいます。約5万人の従業員を有する当社グループが世界的に事業を展開するうえで、人権、労働基準への対応は非常に重要です。そのため、GC推進委員会を設置し、国内外グループ会社に対して人権、労働基準に関するGCの原則の周知、研修による人権侵害の防止に努めています。またフェアトレード推進グループを設置しグローバルに独禁法遵守を推進していきます。
2010年に社会的責任のガイドラインとして発効したISO26000では企業による社会的課題の解決が大きなテーマになっていますが、私たちは、当社グループに期待される役割を考え、さまざまなステークホルダーの皆さまとの対話・協働のもと、世界各地において社会的課題の解決に向けて取組み、持続可能な社会の実現に向けて行動してまいります。今後とも全世界のステークホルダーの皆さまのご支援を賜りますよう、また忌憚のないご意見・ご提案を頂戴できますよう、よろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長

Yasumi Kudo

