環境フラッグシップ

最新技術を搭載した14,000TEU型コンテナ船

2016年2月に14,000TEU型コンテナ船の「NYK BLUE JAY」が竣工しました。本船には機関室スペースを最小に抑えることで積載効率を一層高めた船型を採用しています。また主機にはHighとLowの2つの出力レンジを任意で選択することができる、世界初Dual Ratingシステム(特許出願中)を装備し、高速運航と低速運航のそれぞれの出力レンジで二酸化炭素排出量および燃料消費量を大幅に抑え、業界最高水準の省エネ運航を可能としています。20,000TEU型の大型船と比べても遜色ない環境性能を実現しています。
本船は15隻シリーズ1番船で、2019年7月までに順次竣工・用船する予定です。

写真

表

14,000TEU型コンテナ船のEEDI(エネルギー効率設計指標)※1
コンテナ1本あたりの輸送にかかるCO2排出量は、当社が運航する9,600TEU型船を100とした場合、14,000TEU型船では約50に低減。EEDIの規制に照らすと、フェーズ3の基準を大幅に下回ります。

※1 EEDI (Energy Efficiency Design Index / エネルギー効率設計指標)
船舶の設計・建造段階で仕様に基づく原単位(トン・マイル)あたりのCO2排出量を評価する指標。新造船にはEEDI算定が義務付けられ、各船舶固有のEEDIを示す証書が付与される。今後、規制は2020年(フェーズ2)、2025年(フェーズ3)と段階的に強化される。

エネルギー転換への取り組み【LNG燃料タグボート・LNG燃料自動車専用船・LNG供給事業参画】

船舶に使用する燃料は、現在、重油を使用していますが、液化天然ガス(LNG)へ燃料転換することで、重油使用時と比較してCO2排出量を約30%、NOx排出量を約80%、SOxは100%削減することが可能と見込まれています。当社グループは2011年10月に燃料グループ内に専任チームを設置し、燃料転換に関する研究、技術開発を進め、2015年8月には国内初のLNG燃料タグボートが竣工、また、2016年9月には世界初のLNG燃料自動車専用船2隻が竣工しました。

LNG燃料自動車専用船が運航される北海・バルト海域では、2015年1月から導入されている硫黄分排出規制0.1%以下を十分にクリアすることが可能です。これらの船は、重油とともにLNGを燃料として使用出来るDuel Fuelエンジンを搭載しており、LNG燃料での運航時には環境規制ガスの排出低減が可能となります。LNG燃料船の建造と運航を通じてさらなる知見を蓄積し、更なる大型船や他船種へ展開していきます。

また当社は、2016年9月にENGIE SA、三菱商事株式会社と共に、全世界にLNG燃料の供給・販売事業を展開するブランド『Gas4Sea』を立ち上げ、2017年2月にはLNG燃料船への燃料供給を目的とした世界初のLNG燃料供給船「ENGIE ZEEBRUGGE」を竣工しました。今後、LNG燃料の普及を目指す『Gas4Sea』ブランドのもと、ベルギー・ゼーブルージュ港を拠点に、北海・バルト海を航行する船舶へのLNG燃料を供給していきます。

写真 写真

国内初のLNG燃料船【魁】

2015年8月、当社が建造を進めていた、LNG(液化天然ガス)を燃料として使用可能なLNG燃料タグボート【魁】(総トン数272トン)が当社グループ会社の京浜ドック株式会社追浜工場にて竣工しました。日本初のLNG燃料船となる本船は、船舶の燃料としてのLNGの有効性を検証し、LNG燃料という新たな事業分野を切りひらくフラッグシップとして期待されています。本船は当社から株式会社ウィングマリタイムサービスに用船され、主に横浜・川崎港での作業に従事しています。本船は重油とLNGを燃料として使用できるDual Fuelエンジンを搭載し、LNGを使用する場合、重油使用時と比較して二酸化炭素(CO2)量を約30%、窒素酸化物(NOx)を約80%、硫黄酸化物(SOx)を約100%、それぞれ削減することが可能です。本船に採用されたLNG受入システム、LNG気化システムに関しては3件の特許を出願しています。

LNG供給に際しては、供給者である東京ガス株式会社と共に、関係法令への対応、及び船舶への安全かつ効率的な供給手法を確立しており、「Truck to Ship」方式※2により横浜市のふ頭で実施します。
また本船は、2016年5月に一般社団法人日本物流団体連合会から、「物流環境負荷軽減技術開発賞」を京浜ドック(株)、(株)ウィングマリタイムサービスとともに受賞しました。さらに公益財団法人日本船舶海洋工学会が受賞する「シップ・オブ・ザ・イヤー2015」の技術特別賞を受賞しました。

写真

魁 写真

※2 「Truck to Ship」方式
船舶へのLNG供給手法の一つ。タンクローリーよりフレキシブルホースを用い、船舶へLNGを供給する。
イラスト

次世代の自動車専用船が竣工【ARIES LEADER】

2014年5月に次世代の自動車専用船である「ARIES LEADER」が竣工しました。本船は、今後のパナマ運河の拡幅を見越した船型となっており、従来の自動車船に比べ船幅が2~3メートル広くなっています。船の大型化による積載台数の増加、さらには数々の省エネ技術の導入により、従来の船型に比べて完成車1台あたりの輸送で30%のCO2の排出削減が見込まれています。

写真

環境フラッグシップとして「グリーンカラー」に配色された、「ARIES LEADER」

ARIES LEADERに搭載されている省エネ技術の一部をご紹介致します。

【ハイブリット過給機】

発電機を過給機に内蔵し、エンジンの排ガスを過給機の駆動だけでなく航海中に必要な電力の発電にも活かすことが出来る。

図

【電子制御エンジン】

燃料噴射と排気弁開閉を電子制御にて最適化することにより、あらゆる回転域でのエンジンの燃焼効率の最適化が可能となる。特に、低回転域でも高い燃料噴射圧が維持できる事による燃焼効率の改善は、燃料消費量を減らすと共に、NOx、煤煙の排出を大幅に削減する。

【水エマルジョン燃料装置】

水と重油を混合した燃料(水エマルジョン燃料)を船舶用補助ボイラーで燃焼させる装置。
水分を急激に加熱し微爆発を起こすことによって、水の周りにある油を微細化して燃焼効果を高めるためCO2の排出を削減、また水の気化によって燃焼温度が下がることによってNOxの排出削減にもつながる。

【次世代の省エネ蛍光灯】

長年液晶モニターなどに使われてきたCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp:冷陰極蛍光ランプ)を利用した省エネ蛍光灯「E・COOL」を使用。既存の蛍光灯に比べて約40%の省電力が見込まれている。この省エネ蛍光灯は本船以外にも2013年度までに当社運航の自動車専用船22隻に対し、約52,000本が導入されている。

【空気潤滑システム】

次のトピックにてご紹介致します。



このページの先頭へ